先祖返りの狐様【呪術廻戦】 (ページ12)

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狐が11匹ページ12

「少し付き合ってやる」そう言った宿儺は一瞬で俺の目の前に移動していた

『…っ！！』

体が反応できない
頭に乱暴に手を置かれる

伏「…！」

宿「余計なことはするな。邪魔をしたらコイツの頭を潰す」

伏黒が動こうとするも、実質人質になっている俺を見て動けない
くっそ、完全に伏黒の足を引っ張っている

だけど、妙だ
今の宿儺から殺意を感じない
代わりに感じるのは__好奇心

宿「せいぜい楽しませてみろ、狐」

『…！？』

何かが、流れ込んでくる
これは…呪力？

『う"っ…』

少し前に呪いと自身の恐怖を喰らったばっかりで戦闘でも、ほとんど攻撃はできていない
溢れ出した呪力が吐き出されそうになる

宿「吐き出すな、飲み込め。吐き出した瞬間潰す」

頭を掴んでいる手に力が込められる
苦しい、痛い

宿「どうした、オマエならそれは変換できるだろう」

『…っ、…あああ"っ…！』

痛みが
苦しみが
吐き出そうとする嘔吐感が

気持ちいい_

頭がチカチカする
体がガクガクと痙攣する

宿「…ケヒッ、やれば出来るではないか」

楽しそうに笑う宿儺が見つめるもの
それは2本に増えた俺の尾だった

『(あ…やば、これは無理だ)』

視界が揺れる
体に力が入らない

宿儺は満足気な顔をし、俺の体を伏黒へ投げる

伏「おいっ！A！！生きてるか！？」

首だけ縦に動かす
それを確認した伏黒は俺を地面に寝かす

意識を失う前、感じたのは

ビリビリと肌で感じる伏黒の呪力
それと、宿儺の楽しんでいる声

それを最後に俺の視界は真っ暗になった

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『俺めっちゃ気絶してない？』

伏「……(可哀想なものを見る目)」