先祖返りの狐様【呪術廻戦】 (ページ9)

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狐が8匹ページ9

釘「どこよここ…真っ暗で何も見えやしない」

『…でも、いるね』

虎杖と伏黒の心配をしている余裕は無さそうだ
呪いの気配はする_だけど

『多すぎるっ…』

どこを見ても呪い呪い呪い
四面楚歌、これはマズイ

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釘「チッ…」

バキッという嫌な音と共に釘崎の金槌が折られた
釘ももう少ない
俺も狐火を当て、祓ってはいるもののキリがない

迷っている暇はない…

『ごめん、釘崎』

釘「はぁ！？何が！？」

余裕がなくなり苛立つ釘崎を見る
虎杖の時のように笑顔でいれる余裕は俺にもない

『…出来るだけ捕まらないように逃げて、そんで__俺の事、あんま見ないで』

ゆらり

ゆらりと

尾が揺れる

『狐火』

青い炎が呪いを包む
燃やし尽くさない内にそれを掴み
取り込む(食べる)__

『う"っ…』

お世辞でも美味しいとは言えない
でも、呪力は_

長い爪で裂き
呪力を帯びた尾や脚で叩きつけ、蹴り飛ばし
狐火で燃やし

鋭い歯で_

祓う(食べる)___

『ほんっと…キリがないっ…』

釘崎は無事だろうか
他の2人は…？

『…しまっ…！』

呪いに隙を見せた
前の低級とは違う呪いはその隙を見逃さず腹に1発入れてくる

『…かはっ……』

息が強制的に吐き出される
痛みはほとんどない、これも快楽になる

『…はっ、…滾(たぎ)ってきた』

伏「A！！」

真っ暗な空間から伏黒の声が聞こえる
撤退だ
目の前の一体を祓って伏黒の方へ走る

『了解…撤退ね』

伏黒の姿が見えた瞬間
何故か俺の体は前へと傾いた

『…ぉえっ…』

あれ
しまった
取り込みすぎた…

口からこぼれる黒い液体が視界に入ったのが最後に

俺の意識は途切れた__