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ランク戦開始から十数分。
B級ランク戦解説会場には、どこか緊張した雰囲気が漂っていた。
そこに、実況と解説の声だけが響く。
『両者向かい合ったまま均衡状態が続く！一触即発！
どちらかが動けば、一斉に戦いが始まる状況！最初は誰が動くか！』
画面では静止画のように止まった四人が映し出されている。
そのまま、永遠にも感じられる数秒が過ぎた後、ついに画面の中で、一人が強く踏み込んだ。
『ここでついに！藤堂隊員が動いた！』
弓場隊の二人に向かって真っ直ぐ駆け出した藤堂は、二人の目の前で深く沈み込む。
その足元がひび割れ、誰もがモールクローだと信じて疑わなかった。
しかし、次の瞬間、藤堂は曲げていた膝を一気に伸ばし、高く跳躍した。
それも、攻撃手には届かず、狙撃するには低すぎる絶妙な高さまで。
そして、跳び上がり逆さになった位置でグラスホッパーを展開し、加速して一気に帯島の首をかき切った。
『おお！！速い！帯島隊員が緊急脱出！
藤堂隊員、目にも止まらぬ速さで帯島隊員を仕留めた！
……今のは、何が起きていたんでしょうか？』
『んー、俺はどれも使ってないから、ここは太刀川さんか緑川かなあ』
『では緑川くん、今回の藤堂隊員の攻撃について、教えてもらえますか？』
米屋に言われ、武富が緑川に振る。
緑川は元気に返事をして、解説を始めた。
『はーい。今のは多分、モールクローをブラフとして使ったんだと思うよ。
踏み込んだ時にしっかり膝を曲げてジャンプのためを作っといて、相手の意識を深い踏み込みから逸らすために、スコーピオンを少しだけ地面に刺した』
『なるほど！
地面にスコーピオンが刺さったことでできたひび割れは、熟練のアタッカーであればあるほど、モールクローにしか見えませんね！』
『そーそー。A先輩、結構発想力あるからね〜。
戦い慣れてたら絶対気づかない、初心者だからこそ思いつくブラフを使ってきたんだと思うよ』
『そしてまんまと嵌められた相手は地面に気を取られてジャンプへの反応が遅くなる。
その隙を狙って、絶妙な高さからグラスホッパーで加速』
『そんで、一瞬で首を落とすわけか』
『多分ね』
緑川の言葉を受けて、太刀川と米屋がつなげる。
それに対して緑川が頷いた。
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かるーあ(プロフ) - 浦尾さん» ありがとうございます！頑張って勉強するので、待っていてください！ (2023年1月1日 16時) (
レス) id: 4b43571831 (このIDを非表示/違反報告)
浦尾(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！続編も待ってます‼︎‼︎受験頑張ってください‼︎‼︎ (2023年1月1日 14時) (レス) @page19 id: d2e60cb096 (このIDを非表示/違反報告)
かるーあ(プロフ) - ペネロッペさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年12月30日 23時) (レス) id: 4b43571831 (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - 続き待ってます！大学受験応援してます！ (2022年12月30日 22時) (レス) @page19 id: cfc5c909f4 (このIDを非表示/違反報告)
かるーあ(プロフ) - 美園さん» ありがとうございます！そんなふうに感じて読んでいただけていたなんて光栄です！最速で決めて続編始めて見せるので、待っててください！美園さんも、受験一緒に頑張りましょう！ (2022年12月18日 22時) (レス) id: 4b43571831 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：薫 | 作成日時：2022年11月27日 23時
