113 ページ25
元α国の領土に侵攻した国々はもう一つの驚きに見舞われた。
通常 敗戦国と言えども崩れた住居や建物、手負いの兵や国民が残っている。それを再統治するのが勝利国の権利でもあり、義務でもあった。
しかし、だ。
大国達が見たのは文字通り更地になった土地。
建物も人も最初から無かったかの様な荒れ地。
一体誰が、どうやって……。
そんな疑問を抱くが、調査する暇もなく、同じ目的でこの地に来た大国同士の戦が直ぐ様始まった。
どうせα国の魔術師とやり合って魔法の相乗効果だろう、程度にしか考えないで。
大国同士が潰しあってる裏では力をつけた小国が技術力を狙ってφ国に戦争を仕掛けていた。……が、そこで驚愕の事実が判明したのだ。
先に小国対小国の結果を言ってしまえばφ国の圧勝。どころか、φ国は人一人、血一つ失っていないときた。
どうにか生き延びた、もしくは意図的に見逃された兵に話を聞けばφ国は武器も兵も使ってない。我々は一人の女児に負かされたのだ、そう話すのである。
誰もがその兵士の話を一笑し、作戦ミスの自滅だろうと思っていた。
……φ国が自ら他国に戦争を仕掛けるまでは。
他国と言っても全く縁の無かった国ではなく、かつてφ国が同盟を結ぼうとし断られた国。
その戦いを見て世界は知る。
α国を滅ぼした……否、消したのはφ国だと。
弱小国家と侮っていたφ国に最強とも呼べる魔術師が居た事を。
最初からφ国は魔術師保持していた。人数こそ少ないがとても質の良い魔術師を。
同盟を組もうとして断られたのも実はわざと。
時期が来たらそれを理由に戦争を仕掛ける為に。
大人しく振る舞って、技術力を押し出していたのは技能が劣り始めたα国に目をつけて貰うため。
α国に最低限の――φ国では最早当たり前の技術を献上したのは多大な資金と資源を搾取するため。
何故このタイミングで化けの皮を脱いだのか。
試したい技術と必要な資源があったから。
φ国は勝つことに興味は無い。軍隊があるのは開発した物の性能を確かめる為。戦場に出るのも同じ理由。怪我をしても魔術師が治す。
軍上層部は勝つことに執着していたかも知れないけど。その為に新兵器の開発を依頼してたりもしたのだが、話が逸れるので割愛。
φ国の魔術師の中に一人だけ十ばかりの少女がいた。それが後の世界に大いなる恐怖と恩恵をもたらす魔術師になることはあまり知られていない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みゃあ(プロフ) - 御那さん» 貴重なご意見ありがとうございます！参考にさせていただきます。 (2016年9月26日 13時) (
レス) id: 2a2053fa34 (このIDを非表示/違反報告)
御那(プロフ) - 私的には、「うわぁ描写が細かすぎるマジすげぇ！私絶対出来ないな〜」って感じでしたよ！くどいと思ったことはありませんが、もう少し簡潔でもいいかと思います。私なんか、夢主が読み取った部分を簡単にしてるだけですから(笑) (2016年9月24日 7時) (レス) id: ff4ef398e2 (このIDを非表示/違反報告)
みゃあ(プロフ) - 朱泉さん» いえいえ！ 私の不注意が原因なので謝らないでください。今後何かあったらお願いします！ (2016年6月24日 20時) (レス) id: 2a2053fa34 (このIDを非表示/違反報告)
朱泉(プロフ) - みゃあさん» でしたよねwあぁ、あれかとスルーしてしまいスミマセンでした´д` ; (2016年6月24日 19時) (レス) id: 099a3d0a3a (このIDを非表示/違反報告)
みゃあ(プロフ) - みーおさん» ありがとうございます、訂正しておきました。活字中毒ですね分かります←。勉強してくださいww頑張ります (2016年6月24日 10時) (レス) id: 2a2053fa34 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みゃあ | 作成日時：2016年5月28日 16時
