82,「友人」 ページ38
一虎君は自分の手を見た後、こちらをチラリと見る。
「…………弱そう」
『ん????』
え?何これ?喧嘩売られてる?お姉さん喧嘩売られてる感じ??なに人の顔見て「弱そう」って?は?
「…………マイキーは守りたいって思ったのかな…」
『いや知るか』
あー、一虎君もアレなのかな、イザナと同じで好きな物とか奪われた感じ?今度はなんですか??プリンでも奪われたんですか。
「……オネーサンさ、東卍好き?」
え、なにこの急な質問。めちゃくちゃシリアスな雰囲気が流れてんじゃんどういうこと?
『…………あー、まあ……好きかな』
「っ俺は、キライ。マイキーのせいで……俺の居場所は無くなったんだ。俺にはあそこしか無かったのにっ、いや元は俺の…………くそ、何言ってんだ俺」
くしゃり、と髪をかきあげるようにして頭を抱える一虎君。ちょっと情緒が不安定っぽいな。
まあイザナ同様色々事情があるんだろーな………それにしても居場所が奪われた、か。
(あそこだけしか無かったのに……って言いぶりからして家とかでも苦労してんのかな)
てか一虎君さ、今の話だけ聞くとイザナと気ィ合いそうじゃね?マイキー君に何か奪われたんだろ?つまりそういう事じゃん(?)
まあマイキー君もカリスマとか凄いしなあ……それに惹き付けられたのが奪うに繋がったとかそういう感じか?
………………やっべ、わっっかんねーー。
『んあー、一虎君さあ』
「なに」
『今度一緒にさ、何か美味しいご飯食べに行こーか』
「…………は?」
多分だけど私の足りない頭で考えると一虎君は居場所が欲しい?んじゃないかと思う。
確かに一人は辛いし、それは身をもって知ってる。だからこそ、なんだが。
『一緒に美味しいご飯食べに行って、食べさせ合いっこして、美味しいって言って、他愛もない話して帰る。
…………これで楽しいって思えたらもう私達は友達だし、そこがお前の居場所だろ』
「…………は、」
『隣でシケた面して思い詰められてると、何かこっちがモヤモヤするし……私は友人関係は広く深く、だからな』
それに毎回絡まれたらたまったもんじゃないしー。
「…………俺、さっきオネーサンに乱暴したけど……嫌いになってない?」
『いやそんくらいで嫌いになるかよ』
「……………………そ」
ー
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愛\(??)/(プロフ) - 続きが楽しみです!! (9月8日 16時) (レス) @page37 id: 1f94bf8b32 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です最強です文才天才すぎですめちゃくちゃ好きです、、お手隙の際に更新してもらえたら嬉しいです!!完結までついて行かせてください! (2023年1月20日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 可愛いのとか、弟にしたくなるきもちわかります!こんなにも私が望んだ作品はないです!!ありがとうございます!!これからも更新頑張ってください (2023年1月2日 2時) (レス) @page33 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新ってしないんですか?私、この小説が大好きです! 更新待ってます!!!! (2022年7月24日 1時) (レス) id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃ - サーモン……!!寿司ネタのサーモンは苦手ですけど、塩焼きの鮭なら大好きでありますわ!!!なので……続きをお恵みくださいまし………ガハッ… (2022年7月16日 19時) (レス) @page40 id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2021年8月4日 22時