別に望んじゃいないよ

25話 ページ26

「…え？」

父「だから、どうせ夏休み暇だろ？
せっかくだし、外国に一ヶ月くらいホームステイしないか？」

そろそろ夏休みを迎える
死神が来てから大変だった…質問攻めに会うわ、事件に巻き込まれかけるわで…
…でも、夏休みになったら会う機会は減少するはず。しかも、ホームステイならば絶対に会わない

「…色々と都合がいいし、してみたいかも」

父「ならよかった。じゃあ申し込んでおくな」

「ありがとう」

学校はさっき終わった。つまり今は夕方だ
宿題も終わったし、やる事がないのでテレビゲームをやっている

「…あ、そういえば」

一旦ゲーム中断しとこ…

父「どうした？」

「前世の親友に会ったよ
彼、昔と性格は変わってない。私より年上なのにね」

父「そうか…友達なら、いつでも呼びなさい
いつでも歓迎するから」

「…うん」

流石に躊躇した。だって相手は現組織のボスだよ？
別に彼なら心配いらないが、父さんがもし彼の正体を知れば、上に報告するだろう
だから私は隠す。また罪を犯すことになるが、それでもいい
私は彼を、失いたくないだけだ

とりあえずゲームを再開する
ゲームは別に嫌いじゃない。一旦現実を忘れられるから。まあ、一種の麻薬のようなものだ

prrrrrr…

「…今いいとこだったんだけど…いいや
(ﾋﾟｯもしもし？」

翔《もっしもーし！今からそっちの家に遊びに行っていいか？》

「！？」

父「どうしたんだ？」

「いや…さっき言ってた親友が家に遊び来てもいいかって」

父「んじゃ、俺はちょうど警察庁に行くとこだったから行くな
親友は家に上がらせてもいいぞ」

「ああ、ありがとう…」

…鉢合わせになんなくてよかった
もし何かの弾みで翔の事がバレたら、色々まずい

翔《おーい、そういえばお前の家どこ？》

「…＊丁目の＊番地のマンションの405号室」

翔《りょうかーい、んじゃ行くな》


〜3分後〜

翔「やっほ」

「つまらないだろうけどゆっくりしてって」

翔「ホントに寂しいな
…お前ゲームしてたのか。なんだこれ？」

「スパロボ。スパイラルロボット大戦OGだよ
父さんが昔買ったのをプレイしてるんだ」

…スパイラルをスーパーに変えたら知ってる人もいるかもね
これはまあまあ面白かったりする

翔「へ〜…そういえばさ、お前…公安にハッキングとか協力してるのか？」

「…ここまで来たのってそれを話すため？」

翔「ああ。電話だと仕事上、盗聴されやすいからな
で、協力してるのか？」

「…まあ、してるよ」

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