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参拾伍話 ページ5

彼女らは仲良く帰宅した。



後日、友香から謝罪の電話と、りこと幸せに暮らしているという報せを聞き、芙美子は安堵した。




「芙美子も大変だねえ」



「そうね。でも今回の事件で愛というものが判った気がするわ」




事件が起きた日に来た公園のベンチに二人腰掛ける。


芙美子は空を仰ぐ。



綺麗な青色だ。




「...私はずっと前から好きだったのに、どっかの誰かさんが忘れてたからなぁ〜」



「そ、その節は反省しているわ。でも、私も太宰の事好きよ」



「ほんとにぃ〜?」



「ほ、ほんとよ!」




太宰がずいっと乗り出すと、額と額が触れ合う。


顔の近さに圧倒した芙美子は、またもや顔を赤く染める。




「芙美子は照れ屋さんなんだから〜」



「だから、男性経験がないのよ!これ以上ドキドキさせないで.....」




赤い顔を背け、芙美子は腕で口元を隠す。



太宰は目を見開いて固まったあと、ふっと笑った。




「なによ」



「可愛いなあと思って〜」




ニコニコと余裕のある太宰。



(余裕が無いのは私だけ......)




それが少し悔しくもあったが、太宰に勝てるわけないと即座に諦めた。




「ほら、こっち向いて」




右ほほにそっと手を添え、優しく正面を向かされる。



暫くのあいだ見つめあったあと、太宰が唇を重ねた。




「かーわい」



「....貴方といると心臓に悪いわ」



「うふふ、好きだよ、芙美子〜」




今日も芙美子は太宰に振り回されっぱなしで、いつか仕返ししてやろうと心に誓ったのだった。




・•・。☆。・•・

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麻月☆(プロフ) - みたら士さん» ネタを考え抜いた甲斐があります...ありがとうございます! (2018年1月6日 19時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - かわいい…かわいい……萌える!!! (2018年1月6日 18時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
麻月☆(プロフ) - 魔法少女*萌ちんさん» 久しぶりー!ありがとう〜!受験頑張るね! (2018年1月5日 14時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
麻月☆(プロフ) - ねむたさん» ありがとうございます!!励みになります受験も頑張りますぅうう(´;ω;`)(´;ω;`)今年もがんばらせていただきます! (2018年1月5日 14時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
魔法少女*萌ちん(プロフ) - ログイン出来たよ(・o・)作品1年も続けられるのはすごいね!受験頑張ってね! (2018年1月5日 10時) (レス) id: f60c9f815f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麻月☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/my3126rk5/)  
作成日時:2017年12月24日 20時

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