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▶︎ASide
「午後の自由時間一緒に回ろう」
照に誘われた時は正直嬉しかった。
なぜか照は「絶対に着替えてきて」って譲らなくて、急いで着替えて照の元へと向かう。
長身で鍛え上げられた身体にSWATの格好と丸いレンズのサングラスをかけた照は、様になっていてめちゃくちゃかっこよかった。
その姿で接客している時に、ちらちらと女の子達の目線が向かっているのを見ないようにしていた。
…なのに待ち合わせ場所に行くと照の周りにはたくさんの女の子たち。
順々に写真を撮る可愛い女の子たちと、
囲まれて満更でもなさそうな表情の照。
そうか。照、かっこいいもんな。
なぜかチクチクと痛む胸。
どう声を掛けていいのか分からずに立ち尽くしていると、
わたしに気付いた照は女の子たちにごめんねなんてジェスチャーをして、こちらに向かってくる。
照「ごめん、A待ってたらなんか囲まれちゃって」
『ううん、照モテモテだね?』
平然を装って笑いかけるけど正直複雑な気持ち。
…上手に笑えてるかな。
照「んなことねーよ。この格好が珍しいだけじゃね?」
『着替えなかったの?』
照「ん?俺この後もまた接客あるし」
『わたしもそのまま来ればよかった』
照「Aはダメ。ってかもうあの格好しないで」
『え?照ああいうの嫌い?』
照「嫌いってわけじゃないけど…なんか嫌だ」
みんなから可愛いとか似合ってるとか言われて嬉しかったけど、照からは一度も可愛いって言ってもらえなかったことに少しだけ落ち込む。
明日は違うコスプレにしようかな。
考え込んでるわたしの気持ちを読み取ったのか、照はわたしの頭をぽんっと撫でてくれる。
照「Aは俺だけが可愛いと思ってればいーの」
…それってどういう意味?
いつも意味深なことばっかり言って照はずるい。
また心臓がド○○キして止められないじゃん。
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作者名:My | 作成日時:2021年10月20日 17時