ｺｺに生きてる ページ32
○
ﾏﾈ「千笑さん、ストーカー被害のことを話せば 接近禁止命令を 出してもらえるかもしれません。」
ﾏﾈ「もしくは 再び施設に入ってもらって 精神を安定させる治療を 受けて頂くこともできるかもしれません。」
千「15年以上も あんな感じなんです。もう あのころのパパは 戻ってこない。」
千「それならもう 会いたくない。被害届出します。」
お姉ちゃんは泣いていた。
昔の前嶋さんを知らないから あたしは よく分からない。
長い間 疎遠だったなら これからも会わなくても… って思っちゃう。
その時すばるが口を開いた。
す「千笑ちゃんの家族はアイツだけちゃうやろ。Aが居るやん。」
す「一応俺はAの親やし、千笑ちゃんの親代わり…には歳が近すぎるか。(苦笑) そやな、俺の事 親戚の兄ちゃんとか 兄貴みたいに 頼ってくれてええんやで。」
す「花ちゃんやって 千笑ちゃんのｺｺに 生きてんねん。」ﾄﾝﾄﾝ
そう言って 自身の左胸を叩くすばる。
あたしが すばるに “1人にしないで”って 言った時を思い出した。
―――――――
『俺だけちゃうやろ。お前にはたくさん友達がおる。』
『花ちゃんやって お前のｺｺに 生きてんねん。』
『もちろん俺も お前を離したりせえへんわ。』
『俺のメンバーらも 皆、Aの味方やからな。』
『お前は1人やないんやで。溜め込みすぎんな。周りを頼れ。』
―――――――
あ「お姉ちゃんは 1人じゃないよ。あたしも すばるも こうちゃんも みんなお姉ちゃんの味方だからね。」
すばるが あたしの横で ﾌｯと 笑った気がした。
○
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作者名：章佳 | 作成日時：2018年5月23日 21時
