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ラブソング ページ4
○
あ「ただいまーっ。」
帰宅っ！
誰もいないけど。(笑)
今日は すばる テッペン越えるって 言ってたっけ。
1人だと ご飯作るのも 億劫で、冷凍しておいたチャーハンを レンチンして 食べた。
お風呂も面倒で、結局シャワーで済ませちゃった。
でも、まだ寝る気には なれなくて、自室から ギターを 持ち出す。
リビングで ソファを背に ラグの上で 胡座をかいて座り ポロンと弾いてみる。
あ「ん〜♪んん〜♪ん〜♪」ﾎﾟﾛﾝﾎﾟﾛﾝ
人気の 女性歌手の曲を 弾き語り。
鼻歌だけど。(笑)
この曲は お気に入り。
前に、すばるが出ていた歌番組で、同じくゲストとして 歌っていた その人は、まるで あたしと すばるみたいな 詞を歌った。
ラブソングなんだけど、一方通行で、カナシイ歌。
でも、ただカナシイだけじゃなくて、少しだけ元気をくれる。
あ「…ｸﾞｽｯ。」
この歌を歌う度に 涙が頬を伝う。
こんなにも すばるが 好きなのにね。
あたしだったら ママみたいに すばるを置いて 先に逝ったりしないのに。
なんで ママだったんだろう。
あの頃、ママに向けて『花ちゃん』って 笑顔で言ってたみたいに あたしの名前を 呼んでほしい。
独りは辛くて、すばるの部屋で ベッドに潜り込み 静かに 涙を流し 眠りについた。
○
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作者名：章佳 | 作成日時：2018年5月23日 21時
