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男 ページ19
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ママの命日から 2週間ほどたった頃。
あたしは今 カフェにて 実の父親と名乗る男と 対峙しています。
今日、学校が終わって 友達と話しながら帰ってたんだけど、何となく誰かに見られているような気がしていた。
ストーカーかとも考えたけど、こんな明るい時間には居ないか と思い直した。
それに、普通に考えれば 帰宅時間なんて いろんな人と被りまくりだし 住宅街に向かって歩く人並みは いつも同じだとも思った。
いつもと同じはずだったんだけど、友達と別れた後 後ろから声をかけられた。
男「あの、渋谷Aさんですよね。」
知らないはずの おじさんに名前を呼ばれて びっくりしたし ちょっと怖かった。
でも、なぜか 足を止めて 振り向いてしまったら、無視することも出来なくて 黙っていたら その人は更に言葉を続けた。
男「私は前嶋武です。」
あ「前嶋…？」
武「前嶋、いや、高岡花の娘の渋谷Aですね。」
あたしは 頷くことも出来ずに 固まっていた。
武「私は君のお父さんなんだよ。」
あ「ぇっと、その…。」
武「君と 話がしたかったんだ。そうだ、これから そこの喫茶店にでも入ろうか。」
いくら 父親と言われても、あたしにとっては 知らない人。
急に お茶でもしようか と言われても 困るし 嫌だ。怖い。
だけど、正直 頭の中は 混乱してて 色々考え込んでるうちに 気づいたら 近くのカフェに 2人で入っていた。
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作者名：章佳 | 作成日時：2018年5月23日 21時
