絶対にオトンなんて呼んでやんない!!～家族編～ (ページ14)

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お墓参りページ14

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日が過ぎて日曜日。

今日はママの命日。

朝届いたばかりの花束を持ってすばるの車に 2人で乗り込む。

郊外にある霊園までは少し距離があるから、某ファストフード店のドライブスルーでハンバーガーを買って食べながら向かう。

す「A、ポテト。」

あ「はい。」

運転中のすばるの口にポテトを運べばﾊﾟｸｯと食べてくれる。

普段は絶対あーんなんてしないからめっっちゃレア!!

す「A。」

あ「はい、ポテト♡」

す「キモい。」←

あ「ちょ、酷っ！」(笑)

あ「そんな言わなくていいでしょ!!」(笑)

す「ふはっ。」(笑)

す「冗談やって。泣くなよ？」

あ「泣かないもん。」

泣きたいのはすばるじゃん。

毎年そう。

すばるはギリギリまで涙は溜めても、冗談言って無理して笑ってる。

どんだけママのこと好きなんだよって話。

霊園の駐車場に車を止めて、入口で桶に水を張り、柄杓を持ってママのお墓を目指して 2人歩く。

先に軽く手を合わせてからママのお墓を水でしっかり洗う。

お花を備えてお線香に火をつけて置く。

す「ほんまは七回忌とかせなあかんのやろうけど、忙しくて出来んくて、ごめんな。」

屈んだすばるはお墓に向かって優しい声で話しかけた。

あたしはその隣に座って手を合わせて心の中で話しかける。

あ『すばるにこんなにも愛されているママが羨ましい。』

あ『ママがいなくなってからもう7年だよ？』

あ『すばる浮気したことないんだからね。ママだけだからあたしもダメなんだって。』

あたしの想いを報告する。

あ『すばるのこと大好きなの。そろそろあたしに譲ってください。』

す「A、そろそろ行こか。」

うっすらと目に涙を浮かべたすばるは立ち上がると、空になった桶に柄杓を入れて持ち、あたしに声をかけた。

あ「うん。」

あ「ママ、夏にまた来るね？」

お墓をなでながらそう告げると、2人で車に戻った。

○