江口さんと井口さん (ページ5)

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scene4. ページ5

貴方side

目を覚ますと見慣れた天井があった。
時計を見ると13時、、、
昨日はすごく楽しくてついつい飲みすぎてしまった。

貴「どうやって帰ってきたんだ...
あっ！江口さんに連絡しないと！！」

L!NEを開くと昨日の深夜に
江口さんからメッセージが来ていた。

江口拓也鍵はポストに入ってます!夕方までゆっくり休んでね!
江口拓也昨日は楽しかった!また飲もうね!

もしかしなくてもやっぱり江口さんに
ベッドまで連れてきてもらったんだ...
江口さんも忙しいのに申し訳なさすぎる...
今度会ったらきちんとお礼しよ。

A今さっき起きました!送ってくださりありがとうございます!
Aご迷惑おかけしました(;ω;)
A今度全力でお礼します!

すぐに既読がついて
江口さんのオリジナルスタンプが
送られてきた。

思わずくすりとしてしまう
イラストに癒されて
そっとスマホを閉じた。

貴「お風呂入ろ...」

バスタブにお湯を張ってのんびり浸かる。
お気に入りの入浴剤を入れて台本チェックをしたり、
音楽やラジオを聴いたり、この時間が大好きだ。

今日は週に1回の深夜ラジオの日。
中学2年生の頃、スカウトされて
芸能界に入って以来、
学校に馴染めず不登校になった私の
心の拠り所になっていたのがアニメと深夜ラジオだ。

この業界に入ってありがたい事に
アニメのラジオをいくつか担当させてもらった。

そして去年の4月から念願叶って
担当させていただくことになったのが
『井口Aのオ－ルナイト二ッポン0』だ。

深夜3時からというスケジュールが
大変だと感じることもあるが、
14歳の頃の私のように
深夜ラジオを居場所にしてくれる
リスナーに少しでも寄り添えたらと思う。

もうすぐ番組が始まって
1年が経とうとしているが、
リスナーさんも増え、
お便りも増えてきたのがとても嬉しい。

貴「今日も頑張ろう！！」