脇役女子が主人公【番外編】

ストーカー ページ28

平和な雄英生活の後にはインターン地獄。
何が辛いって須藤さんに会うかもしれないこと。





「…でんぴ。行きたくない」


「あー、もう。泣きそうな顔すんなって」





平和な日を過ごしてるとアレが怖かったんだって実感してしまった。

けどやっぱり誰にも言いたくなくて。


泣きそうになる私の背中を撫でながらいつもより優しい声で「大丈夫大丈夫」って言ってくれる電気。





「…俺もついてこーか？」


「え？」


「直接俺が言うのはどうよ？手出すなって」


「それ笑わない自信ない」


「人が真剣に心配してんのに」





不貞腐れる電気見てるとちょっと元気になったかも。





「妖花、そろそろ出るぞ…どうした？」





呼びに来た轟くんが不思議そうに顔を覗き込んでくる。
首を横に振って「なんでもないよ」と言う。





「じゃあね、行ってくるから」





電気にそう言ってインターンに出発。
大丈夫、いないかもしれないし。

何か言いたげな轟くんには別の話をして。





・





何事もなく平和に1日が終わろうとしてた。
ほら、やっぱり大丈夫じゃん。

しばらくいなかったから飽きたのかも。
それに今日は目立った事件もなかったし私たちも目立ってない。





「1日で帰るのしんどいね」


「移動がちょっと疲れるよね」





出久と話しながら事務所に戻ってると事務所の前に人が立っているのが見えた。





「あ、Aちゃん。やっと会えたね」





笑顔で手を振りながら駆け寄ってくる須藤さん。
緊張で体が強張る。





「す、とうさん」


「会いたかったよ、雄英に帰ってたんだね」





上手く言葉が出ない私を気にせずペラペラと話し始める須藤さん。





「これ君にプレゼント」





そう言ってうさぎのぬいぐるみを渡された。
押し付けられるように受け取る。

そのまま私を抱きしめようとする動きをした瞬間。





「やめてください」


「触んな」


「…」





須藤さんを止めた出久と後ろから私の首を引き寄せた爆豪くんと無言で私の前に立った轟くんよって阻止された。

いや、首絞まるって。





・





【おまけ】


尾白猿夫


QAちゃんの第一印象は？


「穏やかそうな子だなって」


Q今の印象は？


「イケメン好きすぎでしょ…呆れるとこもあるけど明るくて楽しそうな姿見てると元気付けられるかな」

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