135話 ページ42
止め損なった、ごめんレンちゃん……！と心の中で謝罪して、どうしようもなくなったので半ば引きずりながら再びスマイルさんをベッドの上に投げる、もとい、寝かせる。先ほどはかけていなかったらしい布団をかけて、今度こそレンちゃんを追おうとした時。
「やめとけ」
スマイルさんがまた喋った。寝言かと思ったが、目が半分開いている。起きてたのか、と驚く私に、今にも寝そうな状態で
「あぁなったぶるーくは止められない。いくらAでも、首……はねられ……」
恐ろしいことを言うだけ言って、再び彼は目を閉じた。……なるほど、どうやら夢遊病ではなく私を助けてくれたらしい。
……スマイルさんがメイドたちの間で人気がないというのが信じられない。冷たく見えるのかもしれないけど、多分この人めちゃくちゃ優しいぞ。
少しだけ薄くなったクマを見て、聞こえないだろうけどありがとうございます、と小さく呟いて、起こさないようにそっとスマイルさんの部屋を後にする。
_______どうやらレンちゃんはどうにもならないらしい。どうか彼女が無事でありますように、と祈って、頭を仕事に切り替え、私はある場所へと向かった。
♢ ♢ ♢
白亜のお城の屋根の上。湖からの風が髪を攫っていく。温暖な気候の地だが、夜は涼しかった。
うまい具合に誰の目にも入らない位置に腰掛け、じっと待つ。数分して、それはやってきた。
湖の上。三日月の下を、一羽の立派な羽根を持つ鷹が滑空している。口笛を吹けば、真っ直ぐこちらへ向かってきて、やがて静かに私の前へと降り立った。
いい子ね、とその頭を撫で、脚につけられている封筒を取る。封を開けて、その場で目を通した。
わかったのは、サニーちゃんが無事に彼の元へ辿り着き、そして保護されたことと、私の手紙はしっかり届けられたこと。頼んだことを調べるという返事。
素早く頭に入れて、首のペンで短く返事を書き、再びそれを巻きつける。用意していた水と食べ物を食べた彼は、頭を撫でると心得たとばかりに再び飛んでいった。
これでいい。さて、帰ろうか……と思った時だった。
不意に、絹を割くような甲高い悲鳴が響き渡った。
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すみれいん(プロフ) - 114話のお話ってあの動画ですよね…！？違っていたら恥ずかしいんですが、この前急いでみたばっかなのでめちゃくちゃテンション上がりました。ありがとうございます。 (2022年7月19日 21時) (
レス) @page22 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - キンコンカンさん» コメントありがとうございます！確かにwwww意図したわけではなかったのですが同列に見えますね……ww (2021年10月1日 13時) (レス) @page50 id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
キンコンカン(プロフ) - 136話のネズミと虫と幹部が同じ価値みたいに並べられてるの笑ったww (2021年9月29日 22時) (レス) @page43 id: 318aa683f9 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - のんのさん» Twitterに興味を持ってくださりありがとうございます！検索しても出てこない……って、何が原因なんでしょうかね……？ちょっと原因がわからないので、url貼ってみますね。 https://mobile.twitter.com/home です。これで無理ならどうしようかな……？ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - そらと。さん» はい！お互い頑張りましょう！！ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンセットマリン | 作成日時：2021年9月16日 8時
