134話 ページ41
顔を真っ赤にして焦るレンちゃんに目を向けて、ぶるーくさんが誰？というように私の方を向く。
『スマイル様の専属メイドで、私の友達のバレンシアちゃんです』
と手話すれば、再びそちらを向いた。私から手を離し、首を傾げて彼女の方へ近づく。「あ、う」とオレンジの瞳を泳がせる彼女を、不思議なものでも見るかのように見つめて、やがてサラサラとメモ帳に何か書いて彼女へ見せる。
『昔、どこかで会った？』
記された言葉に、レンちゃんの瞳が大きく見開かれた。心底驚いた表情をして、ややあってこくんと頷く。
……えっ、レンちゃんとぶるーくさん、まさかの知り合い！？と1人驚いていると、さらに驚くことが起きた。
いつぞやの朝のように、急に彼がレンちゃんをひょいと抱えあげたのだ。それも、私の時とは違う、所謂お姫様抱っこというやつで。
「えっ！？ちょっ、ぶ、るーく様！？」
突然のことに私はおろかレンちゃんも反応することができず、待ってください！と焦る彼女を抱えたまま、やけに嬉しそうにぶるーくさんがこちらを見て、『この子、借りてくね』と手話する。
どうしよう、と涙目のレンちゃんと目があって、どうにか助けようとぶるーくさんに向けて放った「あの！」という私の声は、すぐに悲鳴に変わった。
_______だって考えてみてほしい。部屋から出ようとする彼らを追いかけようとして足を踏み出したとたん、急に誰もいなかったはずの背後から肩を掴まれたのだから。
思わず飛び出した「うぎゃぁぁあ！？」という本気の悲鳴はしかし、背後の彼には聞こえなかっただろう。
慌てて振り返れば、そこには私の肩を掴んだまま俯くこの部屋の主、つまりスマイルさんがいて、真剣な表情で、
「…………大丈夫だ」
「は？」
「その島には冷蔵庫がある」
と喋って力尽きたように私の方へと倒れ込んでくる。慌てて支えればすぅすぅという寝息が聞こえる。寝言だったらしい。……夢遊病？
そんなアクシデントがあったものだから、どうにか倒れかかる彼を抑えているうちにぶるーくさんとレンちゃんは部屋から消えていた。
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すみれいん(プロフ) - 114話のお話ってあの動画ですよね…！？違っていたら恥ずかしいんですが、この前急いでみたばっかなのでめちゃくちゃテンション上がりました。ありがとうございます。 (2022年7月19日 21時) (
レス) @page22 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - キンコンカンさん» コメントありがとうございます！確かにwwww意図したわけではなかったのですが同列に見えますね……ww (2021年10月1日 13時) (レス) @page50 id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
キンコンカン(プロフ) - 136話のネズミと虫と幹部が同じ価値みたいに並べられてるの笑ったww (2021年9月29日 22時) (レス) @page43 id: 318aa683f9 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - のんのさん» Twitterに興味を持ってくださりありがとうございます！検索しても出てこない……って、何が原因なんでしょうかね……？ちょっと原因がわからないので、url貼ってみますね。 https://mobile.twitter.com/home です。これで無理ならどうしようかな……？ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - そらと。さん» はい！お互い頑張りましょう！！ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンセットマリン | 作成日時：2021年9月16日 8時
