132話 ページ39
いや、思ったよりも秒で寝たよこの人。
マッサージ開始から5分くらいでとろんとした目にはなっていたのだけど、まさか10分やそこらで完全に寝落ちてしまうとは思わなかった。よっぽど疲れていたんだろう。
……っていうかこれ、どうしよう。予定ではベッドで寝てもらうはずだったのだけど、がっつりデスクで眠ってしまった。眠ったこと自体はいいんだけど、この状態だと寝苦しそうだし、岩から鶏肉程度には柔らかくなった肩がまた凝ってしまいかねない。
寝室でやればよかったか、と後悔しながら、仕方ないので運べそうな人を連れてこようと部屋を出ようとして、ドン、と何かにぶつかる。
あれ、こんなところに壁なんてなかったよな、と思って、見上げれば、視界が赤い。……多分、赤い服。
やっぱり既視感のある光景に、まさか、と思い上を向くと、案の上パチッと薄いブルーの瞳と目が合った。見覚えしかないその人に、“声を出してはいけない”というこの部屋のルールと、彼への挨拶どちらを優先すべきか一瞬悩んで、
『こんばんは』
結局手話を行うことにした。スマイルさんの教え方が上手いのと、過去に教授から聞いた話を思い出したのが相まって、習い始めて数日だが簡単な会話はできるようになっていた。
多少ぎこちないながらも手を動かせば、パアッと赤い服の人_______ぶるーくさんの顔が明るくなって、薄いブルーがにわかに輝き出す。
『勉強してくれたんだ！』
『はい、簡単な会話ならなんとか』
『嬉しい。直接話すのは初めてだね。僕の名前はぶるーく。＿＿君と話してみたかったんだ』
『はじめましてぶるーく様。私の名前はAです。よろしくお願いします_______そして今はこのくらいの会話が精一杯です』
そう言えば、楽しそうに頷いた彼がポケットからペンとメモ帳を取り出して、Aはここで何してるの？と書いた。一応声を出さないというルールに配慮して、こちらも筆談で返す。
『スマイル様が大変お疲れでしたので、少し按摩を行いました』
『マッサージ？ え〜、いいなぁ。僕にもやってよA』
『ご指名とあらば構いませんが……何かスマイル様にご用事があったのではないですか？ あの通りお休みになられたので、お目覚めになられたら伝えておきますが』
『ううん。大した用じゃないし、また明日来るよ。……にしても、あのスマイルがマッサージって、よくメイドが自分に触るの許したね？』
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すみれいん(プロフ) - 114話のお話ってあの動画ですよね…！？違っていたら恥ずかしいんですが、この前急いでみたばっかなのでめちゃくちゃテンション上がりました。ありがとうございます。 (2022年7月19日 21時) (
レス) @page22 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - キンコンカンさん» コメントありがとうございます！確かにwwww意図したわけではなかったのですが同列に見えますね……ww (2021年10月1日 13時) (レス) @page50 id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
キンコンカン(プロフ) - 136話のネズミと虫と幹部が同じ価値みたいに並べられてるの笑ったww (2021年9月29日 22時) (レス) @page43 id: 318aa683f9 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - のんのさん» Twitterに興味を持ってくださりありがとうございます！検索しても出てこない……って、何が原因なんでしょうかね……？ちょっと原因がわからないので、url貼ってみますね。 https://mobile.twitter.com/home です。これで無理ならどうしようかな……？ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - そらと。さん» はい！お互い頑張りましょう！！ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンセットマリン | 作成日時：2021年9月16日 8時
