125話 ページ32
乾いた笑みは、まるで泣いているようにも見える。
「許せなかった」
「…………」
「恨めしくて仕方なかった。憎んで恨んで、何度も呪いの言葉を吐いた」
瞳に宿るのは暗い色。
「だから、今回Aさんに助けを乞われて、朝に死んでいた彼女を見つけて＿＿チャンスだと思いました。最近のシャークん様は不安定でしたから、また自分が殺したと思って＿＿姉を思い出して、そして苦しめば良いと」
それだけです、と言った。
「でも、失敗しちゃいましたね。悪いことは必ず暴かれる＿＿姉がよく言っていました。……私、酷い人間ですよね」
「……あなたが酷い人間かどうか、私にはわからない。でも、私はこのこと、誰にも伝えてはいないよ」
「え？」
サニーちゃんが小さく目を見開く。どうして、とその口から疑問が漏れた。
「確信もなかったし、根拠もなかった。伝える必要もないから別に良いかなって。結局シャークん様は暴走も発狂もしないで落ち着いているし」
「あぁ……貴女のおかげでね。余計なことをしてくれましたね、本当に」
「下手にシャークん様が暴れて第二第三の犠牲者が出るよりは良いんじゃない？ ……まぁ、それより、あなたはこれからどうするの？」
尋ねれば、返ってきたのはわからない、という返答。
「……ここで処刑されるつもりだったから。まさか、こんな展開になるなんて」
「あてはないのね。……じゃあ、うん、決めた。貴女でいいや。＿＿帰るあてはある？」
「……帰る？……帰るところなんて、もうないわ」
「そう」
じゃあ好都合だ、とポケットから1枚の手紙を取り出す。
「＿＿＿＿貴女がここから出て行きたいなら、私がここから逃がしてあげる。代わりに、ある人にこれを届けて欲しいの」
＿＿その日、白尾国の白亜の城から、一人のメイドが忽然と姿を消した。城中捜索されたが、彼女の姿はどこにもなかった。
ただ、深い湖の真ん中に、黄色いリボンだけが浮いていた。
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すみれいん(プロフ) - 114話のお話ってあの動画ですよね…！？違っていたら恥ずかしいんですが、この前急いでみたばっかなのでめちゃくちゃテンション上がりました。ありがとうございます。 (2022年7月19日 21時) (
レス) @page22 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - キンコンカンさん» コメントありがとうございます！確かにwwww意図したわけではなかったのですが同列に見えますね……ww (2021年10月1日 13時) (レス) @page50 id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
キンコンカン(プロフ) - 136話のネズミと虫と幹部が同じ価値みたいに並べられてるの笑ったww (2021年9月29日 22時) (レス) @page43 id: 318aa683f9 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - のんのさん» Twitterに興味を持ってくださりありがとうございます！検索しても出てこない……って、何が原因なんでしょうかね……？ちょっと原因がわからないので、url貼ってみますね。 https://mobile.twitter.com/home です。これで無理ならどうしようかな……？ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - そらと。さん» はい！お互い頑張りましょう！！ (2021年9月29日 21時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンセットマリン | 作成日時：2021年9月16日 8時
