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83話 ページ37

「お、あんたが新人さん?アタシはソール!一日やけど、よろしゅうな〜」


 リリーちゃんに案内されてやってきた、雑用担当の部屋で出迎えてくれたのは、こちらも目を見張るような美女だった。

 艶のある黒髪を耳の上あたりで切りそろえていて、丸い若草色の瞳はペリドットのように輝く。そして、私にとってはどこか懐かしさを覚えるイントネーションの言葉が、ともすればキツくなりそうな彼女の印象を和らげていた。

 そして何より__スタイルが良い。とっても良い。スラッとしていて、まるでモデルさんのようだった。


 「それじゃあソール。あとは任せたわよ」
 「了解〜お嬢も頑張ってな」
 「その呼び方止めてちょうだい」


 そう言って、リリーちゃんは部屋を出て行く。残された私に、ソールさんが話しかけてきた。


 「ようこそ、ぶるーく様の専属メイド、雑用の方へ」
 「あ、えっとはい、えー……と……自分、ここにいていいんですか?ホントに?」


 ソールさんを始め、見目麗しいメイドさん達が忙しそうに働いているきらびやかな部屋に、かなり困惑しながら言えば、ソールさんはあはは、と快活に笑った。
 

 「ぶるーく様の担当になった新人さんは皆同じこと言うなぁ! __勿論、大歓迎やで。ここは慢性的な人不足やからなぁ」
 「そ、そうですか、良かったです。__あの、本当にここが雑用班なんですか?ドッキリではなく?」
 「合ってるで〜。って、あぁ、もしかしてアンタもお嬢から選考理由聞いたん? あれ、半分は冗談やで。ぶるーく様の担当に容姿が優れた子が多いのは本当やけど、基本的にこっちにいる子はあの方のお眼鏡にかなわなかったか、何か粗相をして外されたか、あとは__まぁ、そんな感じやから」
 

 少しだけ言い淀んだ部分が気になったが、ソールさんの言葉に少し安心する。良かった。美女じゃないから今すぐ処刑、とか言われることはなさそうだ。

 ……にしても、見目麗しいメイドさんといい、業務内容といい、先ほどの行動といい、ぶるーくさんという人はやっぱり変わっているらしい。

 正直言えば、結構怖いしなんなら頭がわいてるまである。

 __この国に来る前に読んだ事前資料の頭おかしい幹部って、もしかして彼のことだったりするんだろうか。

 ……いや、頭おかしい具合はぶっちゃけ皆変わらないのかもしれないけど。

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すみれ - 続編おめでとうございます!この作品とても好きです! (2022年10月23日 21時) (レス) @page2 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あの、ちょいちょき面白くてクスッと笑ってしまう所がありとても好きなお話です。これから続きを読んできます! (2022年7月19日 21時) (レス) @page50 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - めっちゃこの小説が大好きで、この小説を読むでいる時間が一番幸せです(^-^)これからもよろしくお願いします (2021年9月16日 16時) (レス) id: dab527b906 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - スカ一さん» はい、大丈夫です。よろしくお願いいたします。 (2021年9月16日 6時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
スカ一(プロフ) - サンセットマリンさん» おはようございます、お世話になっております。ご了承頂きありがとうございます。では、今回の件はこれにて終了とさせて頂きたく思います。また、作者名、作品名を伏せて事の経緯の説明を当方の作品内でさせて頂いてもよろしいでしょうか? (2021年9月16日 6時) (レス) id: c3f5308968 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サンセットマリン | 作成日時:2021年9月7日 18時

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