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63話 ページ17

「な____なかむ様? えと……こんにちは」
 「うん。……てか、え、何?どうしたの?」
 
 風紀の乱れを目の当たりにしました______と言いたかったが、個人の自由やプライバシーの保護を優先して、「いえ何も」と言う。

 「ちょっと、立ちくらみを起こしまして」
 「立ちくらみ? ふーん。大丈夫?」
 「だ、大丈夫です。地元ではよくある光景です」
 「あっそ」

 聞いた割に興味なさげに言って、彼は何か考え込むような仕草をする。私がやらかした後、特に彼と話す機会はなかったのだがとんでもないタイミングで巡ってきた。普通に話しかけてきたから、カティアさんが言うように許してくれたのか、新人のことなどすでに忘れたのか。

 それにしても、どうしてこんな、使用人しか使わないような道になかむさんがいるのだろうか。

 疑問に思っていると、「まぁ、見た感じ誰もいないし君でいっか」という声。

 何が?と思っていると、不意に、耳に唇が触れるか触れないかの距離になかむさんの顔が迫っていた。反射で避けようとすると、その前に囁かれる。








 



 「______今夜10時、俺の部屋に来て」









 通常より少しだけ低い声。耳に息が吹きかかってくすぐったい。

 何で?と口に出す前に彼は私から離れていて、内緒、というように唇に指が当てられていた。水色が、楽しそうに細められる。

 その様子に困惑しながら、「わ、わかりました。仕事が終わり次第行きます」と言うと、ん、と満足げに「約束ね」と頷いて去っていった。





 ……一体何があるんだろう?





 でも、幹部様の命令は絶対、というラディアさんの言葉もあるし、行くしかなさそうだ。この前の失礼な発言についても一度謝りたかったし。




 仕事増えたな、と思いながら、自分の本来の仕事をようやく思い出して、洗濯ランドリーへとダッシュした。

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すみれ - 続編おめでとうございます!この作品とても好きです! (2022年10月23日 21時) (レス) @page2 id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あの、ちょいちょき面白くてクスッと笑ってしまう所がありとても好きなお話です。これから続きを読んできます! (2022年7月19日 21時) (レス) @page50 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - めっちゃこの小説が大好きで、この小説を読むでいる時間が一番幸せです(^-^)これからもよろしくお願いします (2021年9月16日 16時) (レス) id: dab527b906 (このIDを非表示/違反報告)
サンセットマリン - スカ一さん» はい、大丈夫です。よろしくお願いいたします。 (2021年9月16日 6時) (レス) id: 58697e3d5e (このIDを非表示/違反報告)
スカ一(プロフ) - サンセットマリンさん» おはようございます、お世話になっております。ご了承頂きありがとうございます。では、今回の件はこれにて終了とさせて頂きたく思います。また、作者名、作品名を伏せて事の経緯の説明を当方の作品内でさせて頂いてもよろしいでしょうか? (2021年9月16日 6時) (レス) id: c3f5308968 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サンセットマリン | 作成日時:2021年9月7日 18時

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