真面目な話 ページ43
案の定いつもより飲むペースが早くて。
流石に気になったのか鈴木さんが声をかけてきた。
「斑鳩、結構ペース早いけど大丈夫か?」
「大丈夫ですよー。まだ会話出来てますから大丈夫です」
「や、多分そこ基準にしたらダメだ」
前野さんはそう言うけれど、会話出来てるのは大事だと思う。
完全に酔っ払うと多分会話が成立しなくなりそう。
人前でそこまで酔ったことないから多分だけど。
「…な?呼び出して良かったろ?」
「みたいだな」
「なんの話しですか?」
小さくため息をついて、鈴木さんと前野さんがそんな言葉を交わしていた。
「お前、今度の仕事についてどう思ってんの?」
鈴木さんの言う『今度の仕事』というのは間違いなくうたプリのことなんだろう。
どう、思ってるのか…
「…正直、何で私がって思いました。私なんかまだまだ未熟だし、他の皆さんは素晴らしい方ばっかりだし…そんな中に私みたいなのが選ばれちゃって良かったのかなって…」
自分が思っている以上に私は酔っていたようだ。
こんな愚痴みたいなことを誰かに、ましてや先輩であるお二人の前で普段なら絶対にしない。
でもそんな二人は途中で何かを言ってくるわけでもなく、ただ黙って言葉を紡ぐ私を見つめていた。
「でも、オーディションで選ばれたんだから、きっと私に出来ることがあるんだろうなって…選んでもらえた以上、プロとしてちゃんとやらないとって…分かってはいるんですけど、周りからのプレッシャーに押し潰されそうです…」
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火憐(プロフ) - Lunaさん» 最後になりますが、今回は当作品を読んでいただき本当にありがとうございました。 声優を志しているということである意味後輩となります。業界はとても厳しい世界ですが、Luna様の今後が良い物となりますよう、祈っております。 (2019年10月20日 16時) (レス) id: 833a1863f3 (このIDを非表示/違反報告)
火憐(プロフ) - Lunaさん» 特に預りの事も書いてしまうとストーリーとして中弛みしてしまうため省略しています。声優業界のそのままを反映してしまうと、確実にこの主人公は声優になれません。断言出来ます。それをストーリーとして立たせるための『設定』だと思っていただければ幸いです。 (2019年10月20日 16時) (レス) id: 833a1863f3 (このIDを非表示/違反報告)
火憐(プロフ) - Lunaさん» 初めまして、感想ありがとうございます。詳細は言えませんが、私自身も事務所関係者だった時期もあり細かい設定が違うことは重々承知の上です。あくまでも『創作物』ということであえて全ての事柄を真実通りに書いてはいません。 (2019年10月20日 16時) (レス) id: 833a1863f3 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - あともう1つ!大抵の劇場版作品は一日でとりきる場合が多いです…! ホンとにチマチマとすみませんでした! (2019年9月23日 7時) (レス) id: db45296870 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - 長くてすみませんでした!でも小説自体が面白かったので少しもったいなくて…。ホンとに気分を害されましたらスミマセン! 以上声優を志す中学3年でした… (2019年9月23日 7時) (レス) id: db45296870 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:火憐 | 作成日時:2016年2月1日 21時