声優になってみませんか？

男の性 ページ24

「斑鳩の年齢？二十歳前後くらいじゃないの？」

「ほら！」

「いや、ほらって言われても実年齢違いますから…」

「あれ、もっと若かった？でも最初に現場であった時から考えてもそれくらいじゃない？」

「こいつ俺の二つ下とかぜってー詐欺だって！」

「え、マジで？ってことは俺からだと三つ下？うっわー、見えねー…」

もうね、諦めてるんです、実年齢相当に見られることは。

アルバイト先でも大学生に同い年だと思われたまま暫く働いてたってことよくあるし。

「あー、でもだから妙に落ち着いた雰囲気もあるのか。なんかそこは納得するわ」

「大人の色気はどこ置いてきたんだよ」

「鈴木さん、いくら私でも流石にへこみますよそれ…」

確かに童顔だし、そんなに背も大きくないしで色気なんてないかもしれないけど。

「あ、でもお前胸はでかいよな」

「…おい達央、何言ってんだお前は」

「…鈴木さん、セクハラです」

突然真顔で何を言い出すかと思ったら…

自分では全然大きくないと思ってるし、実際大きくないと思う。

私の友人達は本当に大きい人が多くて、下着のサイズが普通のお店に売ってないし、可愛いデザインがないって言ってるのを聞いてるけど。

私にあうサイズは普通のお店にあるもん。

…ちょっとデザインが限られてたりするけど。

「着てる服のせいでわかりにくいけど、ショルダーバッグ斜めがけすると丸わかり」

「お前マジでどこ見てんだよ！」

本当ですよ、前野さん。

もっと言ってください。

「まあでも俺もそれはわかる」

「え、前野さんまで何言ってるんですか？」

「仕方ねーじゃん。男の性だ」

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