幼稚な彼女③【須堂夏樹】 (ページ4)

今日:4 hit、昨日:10 hit、合計:53,124 hit

3-29 ページ4

夏樹「わかったよ、何とかしてやる。俺らから1点でも取ったらお前らの勝ちでいいよ」

生徒会のみんなは、意外な内容に夏樹くんの顔を見た。

夏樹「その代わり･･･」

夏樹くんがいきなり、春菜さんの頭を鷲掴みした。

「夏樹くんっ!!」

その声で夏樹くんは私を見た。

驚いた顔をしていて、でも手は離すことなくすぐに春菜さんの方へ視線を戻した。

夏樹「負けたら、お前ら全員スポーツ刈りな」

言い終わると、夏樹くんは歩き出した。

タクトくんも陸くんも波留くんも後に続いていく。

私は夏樹くんが春菜さんに近づいたとき、本当に夏樹くんが怒ってるのだと気づいた。

そして、なにか取り返しのつかないことをしてしまいそうで、怖くなり大きな声を上げた。

結果何もなくてよかった。

でも、本当は私が声をかけたことで、夏樹くんが私の前だったから、スポーツ刈りで済んだのだとこの時は私は知らなかった。

夏樹「Aも来い」

「うん･･･」

私は呆然と立ち尽くしている生徒会のみんなの方に向き直った。

「大丈夫?」

油森「う、うん･･･」

「春菜さん、頭大丈夫?痛くない?」

ツバメ「大丈夫･･･」

「そっか、よかった。でも、ごめんね。明日、応援してるから。でも、無理しないでね･･･」

私は夏樹くんたちの後を追った。

私たちは娯楽室にきた。

波留「でも、生徒会の奴らもよくやるよな(笑)俺たちとバスケで試合なんてな」

タクト「勝てるわけねぇ～のに」

夏樹「いいんじゃねぇ～の?」

「私みんながバスケの試合するところ見るの初めて」

南「そうね、あまり試合しないし、A楽しみなんでしょ?(笑)」

「不謹慎かもだけど、楽しみっ」

夏樹「不謹慎なんかじゃねーよ」

タクト「Aは俺たちだけを見てろよ?」

「うん(笑)」

私はどちらにも負けて欲しくはなかった。