#26 ページ26
展開の早すぎる話に追い付けず、視線を右往左往させていると、手首を優しく握られた。
「A……」
「俺、Aが好きなんだ」
『……っえ』
喉から絞り出した声は、声ですらないような音。
急に心臓がばくばくして、止まらなくて。体の内側から熱が止めどなく溢れる。
フィルターが一気に変わった。
幼馴染みとして見ていたものが、1人のクラスメイトであり、1人の男子高校生にしか見えなくなる。
『まっ、待って待って……!』
こんなに、綺麗な顔をしてたっけ。背はこんなに高かったっけ。こんなに……素直だったっけ。
_こんなに、カッコ良かったっけ。
「良いよ、今無理して返事しなくて」
「ただ……」
その瞬間、ぐっと結人に抱き寄せられる。
「俺がAを好きってこと、忘れないでよ?」
『……っ!』
心臓がうるさい。
こんなにも花火がうち上がっているはずなのに、音はまるで耳に届かなくて。
今の状況を整理することで、もういっぱいいっぱいなのだ。
「じゃ、下戻るか〜」
気づいたらいつもの調子に戻っている結人。
……あれ?
私が宮浦くんが好きなことバレてる?
"「でもさ、その人は多分別の人が好きでさ」"
『ウソでしょ……?!』
72人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yura - メチャ面白かったです!更新頑張ってください☆ (2022年11月29日 18時) (レス) @page19 id: 1e139209ca (このIDを非表示/違反報告)
望月れもん.(プロフ) - 結人くん確信犯じゃん..!?渚沙ちゃんたちは今頃どうなってるんだろうなあ.. (2022年11月13日 20時) (レス) @page24 id: fd34f5ea37 (このIDを非表示/違反報告)
望月れもん.(プロフ) - 宮浦くーん…!?まさかそれ自分が食べてたやつじゃないよねー…!? (2022年11月8日 13時) (レス) @page21 id: fd34f5ea37 (このIDを非表示/違反報告)
しいな - 望月れもん.さん» コメントありがとうございます✨いやぁ、実は迷ったんですけどねぇ……。たまには結人にも活躍させてあげようかと(笑)以外に影でバチバチの三角関係になってるかも……?! (2022年11月5日 13時) (レス) id: 55e14e7266 (このIDを非表示/違反報告)
望月れもん.(プロフ) - あナンパおっぱらってくれるのてっきり魅惑的でフシギくんなあの彼かと(( (2022年11月4日 7時) (レス) @page19 id: fd34f5ea37 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しいな | 作成日時:2022年8月29日 21時