6 ページ40
.
次の瞬間、後頭部が何かに押された感覚に驚いたときには
唇が温かい感触に触れていて、キスをされているんだということに気が付く。
後頭部に回った手とは反対の手で、私の頬を撫でるように包み込んだ彼の手と
いまだ触れている彼の唇に、高熱で倒れるんじゃないかというくらい体中が熱を帯びている。
どれくらい経ったのか分からないけど、
最後にちゅ、と音を立てて離れた彼の唇から目線をあげると
射抜くような、綺麗な瞳が私を見つめていた。
「…じゃあさ、なんでAちゃんは、さっき俺に触れようとしたの？…今も、なんで俺がキスしても拒まないの？」
『それは、……突然すぎて、……頭が追いつかないからで……』
どうして今、拒まなかったんだろう。
そんなの、わたしが一番知りたい。
「ねえ、Aちゃんが俺を拒まない理由、」
首筋をなぞるように後頭部へ回った手に、肩を少し揺らすと
目の前の彼が優しくふっと笑って、顔がゆっくりと近づいた。
ふたたび重なる唇に、少し震える私の手は、彼の袖をギュッと握った。
「なんでだか、俺が教えてあげる？」
少し離れた唇から漏れた言葉に、コクンと頷くと
彼は満足そうに笑った。
「それね、ひとめぼれって言うんだよ」
fin.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1593人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hinata(プロフ) - ゆかさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！ずっと見てくださってるなんて…ほんと嬉しすぎます！(；；)そう言っていただけるならいくらでも書きますので！これからもぜひよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年2月16日 23時) (
レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - 月さん» はじめまして！！読んでいただきありがとうございます(；；)リピ読み…！めちゃめちゃ嬉しいです！！！また気が向いたときにお読みいただければ幸いです…！コメントもありがとうございました！！ (2021年2月16日 23時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 更新嬉しいです！ずっとお気に入り作者登録しております。また新作書いてください！飛んできますので！笑 (2021年2月15日 0時) (レス) id: 3890b64e54 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - hinataさんはじめまして。完結おめでとうございます！保健室とベッド好きすぎてリピ読みさせてもらってます！ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 11039f4f3f (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - AAAさん» わああとっても嬉しいです(；；) ドキドキしながら投稿したのでそんなこと言っていただけるなんて、、 わたしも頭の中で続編考えてしまいました笑 これからもよろしくお願いします！m(_ _)m (2020年4月14日 19時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hinata
| 作成日時：2019年8月18日 5時
