We are...４ (ページ47)

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「もしもし」

『あっ海人？ごめん、急に取材入って
連絡遅くなった！』

やっぱり、仕事が長引いてたらしい。

「も～、だと思ったよ。今どこ？」

『今は・・・それより海人、寒くない？』

そりゃ、寒いけど。
なんならカフェであったかい飲み物でも
頼もうかなとは思ってたけど。

それよりなにより、紫耀に会いたい。

「寒いっちゃ寒いよ？
でも、紫耀来たら寒くなくなるでしょ。
ねー今どこ？」

通話している間にも
冷たい風は吹いて来る。

片手をポケットに入れながら
肩をあげ小刻みに震えている姿なんて
かっこ悪くて紫耀には見せられない。

「俺が来たら寒くなくなる、か。
ふふ、それ正解」

急に後ろから聞こえた声。
それと同時に首に巻かれた暖かい何か。

・・・これ、紫耀のマフラーだ。

「っ紫耀！」

振り返るとーー

「お待たせ、遅くなってごめん」

スマホ片手に微笑む彼の姿が。

びっくりした。
こんな現れ方は聞いてない。

「マフラーあったかいでしょ。
さっきまで俺がつけてたやつ」

「・・・あったかい」

そのまま口元まで顔を埋めると、
満足そうに微笑んで

「外で待たせちゃったから
身体も冷えてるし、どこか近くの
カフェであったまろ？」

なんて。
そんな完璧彼氏みたいな対応やめてよ。

嬉しいけど、期待しちゃうじゃん。

でも・・・今日だけは許して。
せっかくの2人でのショッピング(クリスマスデート)なんだから。