▼（完） ページ38
フーっと白い息を吐いた彼が
ポツリと呟いた、その時。
「・・・あっ」
キラン
夜空を駆ける一つの光。
「っ流れた！今の、流れ星や」
嬉しそうな声をあげる廉を横目に
流れゆく星々に願いをのせる。
(廉がすき、廉がすき、廉が…すき)
何度目だろう。
星を見ながら真剣に想いを馳せていたとき、
「・・・俺もやで」
隣から聞こえた優しい声。
目線を合わせれば、
恥ずかしそうな笑顔を向けていて。
「紫耀、途中から声に出しすぎやねん。
いやでも聞こえてきたわ」
気づかないうちに
声に出していたみたい。
照れながらうつむき
頬をピンクに染める彼は、
きっと誰がみてもかわいいのだろう。
「俺な、紫耀が…」
「待って、」
俺から、俺から言わせて。
返事はその後に。
コクリと頷き俺を見つめる
透き通った綺麗な瞳。
目の前にいる愛おしいこの人を
強く強く、抱きしめたい。
そんな思いを抑えながら
スゥっと息を一つ。
「廉、聞いてほしいことがあるんだ」
届け。
この星に願いをのせて。
「俺さ、廉が_____ 」
大切な、愛しい君へ。
(完)
今日は流星群が見られるそうです。
ということで、前回の中秋の名月同様に
お話を一つ考えて見ました！
今回はしょうれん
気に入っていただけたでしょうか？
※タイトルの“賭けた”は間違いでは
ありません。
頑張り屋さんな君〈しょう+じん〉→←想いを賭けた流れ星〈しょうれん〉
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作者名：うめもも | 作成日時：2021年9月13日 13時
