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「おつかれっしたー！」

店から客が居なくなり、数分後。
岸の言葉が店内をこだまする。

「今日も盛り上がったー！
俺今日の髪型可愛いって
お姉さんに褒められちゃった」

ほんわかとした和んだ空気が
全体を包み込む。

「ええなぁ海人。俺なんてさっき紫耀が
シャンパンタワー出して焦ってたわ」

「かく言う廉だって出して貰ってたでしょ」

さすがキングとプリンスといったところか。
それぞれがお客様から
シャンパンタワーをいただいているらしい。

「でも俺あれやな。今日のじん。
確かに営業中はお客様の彼氏やけどさ、
珍しくお客様に甘えてるの見えて妬けたなぁ」

「なっ、あれは頼まれたから…」

「そうやとしても、甘えたじんは
俺だけの特権なんやから。
紳士なじんだけでいてや」

廉は嫉妬を隠さない。
素直に言葉に出す方が、
じんが照れることを知っているから。

他の3人はと言うと、
また始まったとでも言うように
2人を見つめている。

どうやらこの光景はよくあることらしい。

「うん。でも、俺がちゃんと甘えるのは
廉だけだから・・・」

「じん、ホンマそう言うところやで」

「はっ何が、」