ろく ページ8
相楽Aについて気になる点がいくつかあった
彼女は元々警視庁捜査一課の刑事だったがなぜゼロに配属されることになったのか
そして彼女の存在について
"存在しない組織であれ"と言われるゼロに元刑事がいれば彼女の周りにいた人たちにゼロの存在が露呈する可能性もある
しかしその疑問は彼女が配属されたすぐ後に解決した
黒田管理官に呼ばれたのだ。相楽Aについて話があると。
黒田管理官を目の前にした時のこの緊張感はいつまで経っても慣れないものだ
目の前に座る黒田管理官が口を開いた
「相楽Aの腕を買った。
今、警視庁では彼女は事件に巻き込まれ怪我を負い警察官の道を退いたことになっている」
意味が分からなかった。なぜそんなことをしたのか
勿論彼女の警察学校での成績からしたらこの組織でも通用するのは間違いない
しかしなぜそこまでして彼女をゼロに引き抜いたのか
そしてなぜ彼女はこの話を了承したのか
「ラスティ・ネイル」
「………カクテル、ですか?」
急に黒田管理官が放った言葉は、カクテルの名前だった
しかしこのカクテル、僕の知識が間違っていなければ…
「スコッチをベースとしたカクテルの名…相楽Aのコードネームだ」
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作成日時:2024年2月28日 19時