検索窓
今日:362 hit、昨日:695 hit、合計:77,628 hit

さん ページ5

しばらく無言で抱きしめられたあと、降谷さんはゆっくりと私から離れた。こうやって抱きしめられるのは今に始まったことでは無い



この仕事を始めてから一人でいることが多くなった。友人や家族とも距離を置かなければいけない。学生時代に関係が良好だった恋人とも私から別れ話を切り出した



そのときから人の温もりに触れることはなくなっていた
しかしこの人、私の上司の降谷さんだけは時々私に温もりをくれるのだ



それが迷惑だとか嫌だとかではないのだが流石に人前では恥ずかしいし人前じゃなくてもただの上司と部下という関係の私たちがこうなっているのは如何なものか



「ありがとうA」



『ん?』



「いや…なんでもない。疲れてるところ起こしてごめんな」



ポンと降谷さんの大きな手が頭に載せられた
この手でいったいどれだけの人を救って、どれだけ大きなものを抱えているのだろう



『降谷さんもお疲れでしょう…?最近ちゃんと寝てるんですか?』



「まぁ…いつも通りってところかな。でも疲れはだいぶ取れたよ」



『それなら、よかったですけど…』



きっと降谷さんの"いつも通り"は何日も徹夜しているということなのだろう



気がつけば窓の外が明るくなってきている。もう朝が来た

よん→←に



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
248人がお気に入り
設定タグ:降谷零 , 名探偵コナン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2024年2月28日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。