検索窓
今日:321 hit、昨日:695 hit、合計:77,587 hit

にじゅうはち ページ30

「それ、どこで拾ったの?」と問えば「公園で木に引っかかったボールを取ってくれたお姉さんのカバンから落ちてたみたいなんだけど、それに気づかないで帰っちゃったんだ」とコナンくんが答えた


「しかも僕達も気がつくのが遅くて拾ったのはお姉さんがいなくなってしばらく経ってからだったんです」


光彦くんがそう付け足した


「どうしてそのお姉さんのだってわかったんだい?」


「実はボール取ってもらった前にオレが木から落ちた時に助けてくれてよ、そん時にこれと同じ匂いがしたんだ!オレは鼻がいいから間違ってはないと思うぜ!」


なるほど、とそのアトマイザーを歩美ちゃんから受け取って匂いが広がらない程度に少し蓋を外して鼻を近づけた



「………!」


鼻をかすめたその香りは、


「金木犀、だよね?」


香水の香りに支配されかけていた意識をコナンくんの声が引き戻した


「そうだね。これは金木犀の香りだ…。そのお姉さん、何か特徴は無かったかい?」


「うーん…特徴かぁ」


歩美ちゃんが目線を上に移動させた
もしかすると、そうなのかもしれない。と子供たちの言葉を待つ


「あ!すごく可愛い人だった!」

「確かに笑顔が素敵な人でしたね〜…えっと、髪の毛はこの位だった気がします」


と光彦くんが自分の鎖骨辺りを指した
ふと頭に浮かぶのはあの日ラスティとして髪を下ろして現れたAの姿


「すげー足が早かったな。それで俺は怪我しなくてすんだんだ!あと、めちゃくちゃ高く飛んでボール取ってくれたんだぜ!」


運動神経の良さ…警察学校で成績優秀だったと聞いていたA。それは学科だけでなく実技でもそうだったという
その後色々とこうじゃなかったか、と話を弾ませている3人とは裏腹に険しい顔をしたコナンくんが気になった



「どうかした?コナンくん」


3人が夢中で話している隙にこっそりとコナンに耳打ちした
するとコナンは首を横に振った


「ううん。なんでもないよ…ただ、ちょっと気になることがあるんだけど……」


今は話せない、とでも言いたげな顔をしている


「わかった。また時間ある時に聞かせてくれるかな?」


コナンくんはこくりと頷いた

にじゅうきゅう→←にじゅうなな



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
248人がお気に入り
設定タグ:降谷零 , 名探偵コナン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2024年2月28日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。