大切な人を見つけるお話【諸伏景光】

41話 ページ43

諸伏side

目を覚ましたAは特に異常はなく、その後一週間で退院


待ち受けていたのは取り調べだ


彼女自身も覚悟はしていたと言っていた



「ヒロ、月島は？」



ゼロもAの処分内容が気になっていたようだ



「あぁ、三ヶ月の謹慎処分だって」



「そうか……」



「さっき早速電話かかってきた、寂しいって」



「惚気話かよ」



とか言いつつも、ちゃんと行ってやれよ？と釘を刺すゼロ



「妹の方は？」



「仕事の邪魔にならないように、ってまた実家に帰ったよ」



優しいな、この姉妹は…






「なぁ、ヒロ」



「ん？」



「あー…いや、やっぱ何でもない」



珍しく言葉を濁すゼロ
彼らしくないな、と思った



「どうした？なんか言いたいことあったら……」



「諸伏ー！！Aちゃん目覚ましたってほんと！？ねぇ！」



「は、萩原……？」



俺の言葉を遮って登場したのは萩原だった



「え、まぁ……謹慎処分下ったんだけどさ」



「じゃあいないの！？」



萩原がガっと俺の両肩を掴んできた



「月島が寂しがってるからこれから行くんだってさ」



と、ゼロが言った



「ちっ…ノロケかよ」



いつの間にか松田もこの場にいた



「お前ら結婚はいつなんだよ、俺にも教えてくれよな」



「松田、伊達……お前らなぁ…」

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