大切な人を見つけるお話【諸伏景光】

23話 ページ25

「妹………？」



「はい、私、月島真希(ﾏｷ)っていいます」



ヒロはこのことを知っていたのか？



「ところで、姉の知り合いですか？」



「あ、あぁ…まぁそんな感じだ」



少し話して分かった
今目の前にいる彼女の目は黒
未だに行方が分かっていない月島Aの目の色は茶色



「あなたも探してるいるんですよね？姉のこと」



あなた"も"
どうやら彼女も僕らと同じ目的を持っているみたいだ


今すぐにでも詳しい話を聞きたいところだが戻らないと梓さんに迷惑をかけてしまう



「月島さん、この後時間空いてますか？」



「あ、はい！空いてます、けど」



白い紙に時間と場所を書いて彼女に渡した



「詳しい話、聞かせてください」



「分かりました……あの、あなたは喫茶店の店員さんじゃないんですか？」



細い指がポアロを指した



「一応探偵もやってるんですよ、私立探偵ですけどね」



「そうだったんですね…ここに来てよかったです」



そうだ、そう言えばなんで彼女はここにいるのか
ただの店員に行方不明者の話なんてしないだろう
探して欲しいのなら警察か探偵にでも相談するのが普通だ



つまり、そういうことか……



「本当はあの有名な毛利小五郎に依頼しようかと思ってたんです…警察に相談するには情報が不確かすぎて……」



彼女は照れたように笑った



「では、また後で」

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