影が15 ページ22
しばらく夏油side続くかも
『_なんで分かった』
その瞬間、先程の緩い空気は嘘だったかのように
ピリッ...っと張り詰めた空気が漂った。
へらへらなんてしていない、
真っ直ぐこちらを見つめる凛とした表情
光で溢れていた様な温かい目では無い、
口を開く事すら許さないと言う様な鋭い眼差し
先程の大きく明るい声を嘘と思わせるほどの、
落ち着いた冷たい声色
この一瞬だけで、彼女は自分よりも格上の
立場だと_存在なんだと思わせられる
もしやこの話題は彼女にとって地雷だったのだろうか
「ッ...もしかして、この話題はタブーだったかな...?」
恐ろしくて目を合わせられない。
目が合えば殺されると思うほどの圧
Aからの返答をただただ静かに待った
『夏油』
「!」
話しかけられて漸く彼女が目の前に
歩みを進めていたことに気がつく。
私は自分の足元にずっと視線を送っている。
『顔を上げろ』
強い圧、怒気を含んだ声、
天候すらも彼女の味方だと思わせる向かい風
従わないと、殺される
本能がそう言って、顔を勢いよく上げた
無表情な顔と、冷たい視線が視野に入る
って思うだろう、普通
「ッイタ⁉︎」
『っはは!ビビり過ぎだろ!』
顔を向けた先に待っていたのは、眩しいくらいの笑顔
_と、デコピン
え?なんで?
『ばっかじゃなーいの!僕に地雷なんて
あるわけないでしょ!ちょっとした演技だよ!』
「いや、だいぶガチの目をしていたんだが?」
『それは我の演技力が百億万点って事で☆』
いや、演技なんてものじゃなかったぞ、あの圧は。
三途の橋を渡りかけた人しか出来ない(?)やつだぞ。
『あー、それで呪力を取り込む時、だっけ?』
「! ...あぁ」
そう言ってまたキャッチボールを始めるA。
ていうか、さっきから思ってたんだがコントロール
めちゃくちゃ上手いな。全部綺麗にキャッチできる。
『不快、不潔、ふざけるなって感じ。
“3つのふ”だよ。夏油はどんな感じなん?』
「吐瀉物を処理した雑巾を丸呑みしているような味
って言えばいいかな」
『お前も“3つのふ”を経験してるのか、同盟組む?』
「考えておくよ」
『あ、そこは拒否しないんだ』
「まあ、自分と同類の人だからね」
『ほおー』
Aも同じような思いをしていると聞いて
少し、嬉しかった。仲間がいる。そう思えた。
『じゃあ、アタシも夏油の様に例えようか
そうだな___________
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あまね(プロフ) - まちまさ (9月2日 21時) (レス) @page41 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ニコッ - 更新待ってます! (2022年11月25日 18時) (レス) id: 737905262a (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - また更新してほしいです、なめこ味噌さんのほうに余裕が出来たら更新してくれると嬉しいです! (2022年9月14日 17時) (レス) @page41 id: 461ad7fd23 (このIDを非表示/違反報告)
海峡(かいき)由樹(ゆき)、(偽名) - 更新待ってます (2022年7月27日 21時) (レス) @page41 id: 42c75897ce (このIDを非表示/違反報告)
Hazuki(プロフ) - 凄く面白いです!出来れば更新して欲しいです! (2022年4月19日 21時) (レス) id: f2ff79b9cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なめこ味噌 | 作成日時:2021年9月14日 8時