熱のせい 前編(しんほく) ページ4
パタン…
北斗が読んでいた本を閉じた音がやけに大きく聞こえた。
俺は「ん?」と思ってスマホから顔を上げると、目の前に北斗が立っていた。
「ねぇ慎太郎、俺のこと…好き?」
楽屋で北斗と2人きり。
次の撮影の順番までお互いに好きなことをして時間を潰していた。
俺は友達にLINE返したり、SNS、ゲームと…まあ色々やってて。
北斗は相変わらず、音楽を聴きながら読書というスタイルで自分の世界に浸っていた。
なのに…急にどうした?
「北斗…?急にどーしたの…?」
いつも周りを気にして、冷静でいる北斗が仕事場でこんなこと言ってくるなんておかしい。
「…いいから、ね、好き?」
首をコテンて傾げ、俺をじっと見つめながらまた聞いてきた。
北斗の綺麗な瞳と可愛らしい仕草にドキッとさせられる。
んー…なんだ…?
「北斗…?」
「慎太郎…俺のこと…好きじゃないの?キライ?」
あ…涙目にもなって、頬も…なんかほんのり桃色に色付いてきてるし…。
「んー…北斗…ちょっと来て?」
コツン…。
北斗を引き寄せて「コツン」という小さな音と共に北斗のおデコに自分のおデコを当てた。
あぁ、やっぱり…!
「…北斗、熱いよ?お熱あるね。体調悪いんでしょ?今日の撮影、別の日に変えてもらおうか?」
北斗と額をくっつけたまま、北斗を見つめながら諭してみる。
「だ、大丈夫だもん!熱なんかないもん!」
あーあ、だんだん幼い口調になってきたよ。
北斗はふだんがしっかりキッチリしてる反動か、体調が悪い時は何故か言葉も行動も幼くなる傾向があるんだよね。
「具合が悪い時は無理しないの。今から俺、撮影日が変更できないか聞いてくるから北斗は休んでな」
北斗をソファーに座らせ、俺は撮影スタッフに今日の撮影を延期できないかお願いしに部屋を出ようとしたら、
「やだやだ…!慎太郎…行かないで…!」
北斗が後ろから俺のシャツを引っ張って俺を引き止めた。
「北斗…?」
「…1人はヤダ…慎太郎、行かないで…!」
ピンクに上気した頬にうるんだ瞳、今にも泣き出しそうな顔でそんなこと言われたら…もう、1人にしておけないじゃん。
「俺…大丈夫だから、慎太郎との撮影、がんばれるから、一緒にいたいよ…」
甘えた声で一緒に居たいなんて言われて…あぁ、もう、可愛いすぎる!
自分の思うままに甘えてくる北斗はこんなにも可愛らしい。
普段はこんな甘えた姿を見せてくれないから余計に…ギャップが凄い。
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おゆまる(プロフ) - モモさん» 読んで頂いてありがとうございます(*^^*)じゅったんがずっと襲いたい気持ちを抑えていたのに…ほくちゃんたら!もう!(o^^o)ってお話が書きたくなりまして…またこれからも読んでいただければ幸いです。 (2020年10月11日 21時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - じゅりほくありがとうございます!誘惑するほくがかわいいし、ライオンみたいな顔になるじゅりがセクシーで良かったです! (2020年10月10日 13時) (レス) id: 669285bc42 (このIDを非表示/違反報告)
はなはな(プロフ) - おゆまるさん» わかりました!ありがとうございます! (2020年10月10日 8時) (レス) id: c5e4af03bc (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - はなはなさん» 初めまして!読んで頂いてありがとうございます(*^^*)フォロリク条件はDMでは受付けてないのです…ごめんなさい! 自己紹介欄か位置情報欄に記載でお願い致しますm(_ _)m (2020年10月10日 6時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
はなはな(プロフ) - 初めまして!いつもおゆまるさんの作品を読ませていただいてます!Twitterのことなのですが、フォロリクの条件は自己紹介欄に記載でないといけないのでしょうか、、?もし、DM等でもいいのでしたら、そうしたいなと思いまして、、無理は言わないです! (2020年10月9日 21時) (レス) id: c5e4af03bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆまる | 作成日時:2020年6月20日 23時