ほくとをちょっと長く愛でる１ (ページ22)

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すれ違い８　大我side ページ22

ドアを開けたそこには、ジェシーに抱きしめられてる北斗がいた。

北斗の首筋に顔を埋めてる余裕な表情のジェシーと視線が合った。

一瞬で、体の中の全ての血が沸騰した。

は？どーいうこと？
ジェシーが北斗を抱きしめてる？
しかもなんで首筋に顔を埋めてるわけ？

しかも北斗は大人しくされるがままで、抵抗してる様子はない。
北斗は…納得してるってこと？

…北斗はジェシーが好きだから。

なあ、北斗？

好きな人に抱きしめられて、嬉しい？

そして、
ジェシーの挑戦的な表情。
ジェシーは俺を見てニヤリと笑った。

北斗の表情は見れないけど、ジェシーが何か呟いた後に、北斗の耳が真っ赤になったのが分かった。

その様子に、更に苛立ちが募る。

ズキッ、ズキッ

胸が痛い。
たまらなく痛い。

自分の強く握った拳に爪が食い込んでいくのが分かった。

北斗が振り返り、目を大きく見開いて俺と樹を見つめた。
そして、一瞬泣き出しそうな顔をしたかと思ったら、

「あ、俺…ちょっとトイレ行ってくる！」

って言いながら部屋から出て行ってしまった。

俺は、ジェシーを一睨みして、

「樹ごめん。俺、飲み物買ってくるね」

樹にそう告げて北斗を追いかけた。

北斗…許せないな。

勝手に俺以外の男に抱きしめられて。

しかも、よりによってジェシー。

北斗、今夜は、お仕置きだな。