ほくとをちょっと長く愛でる１ (ページ21)

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すれ違い７　北斗side ページ21

今朝、起きたら1人だった。

何度も来てる京本の部屋。
京本は朝まで一緒にいた試しがない。

いつも朝目が覚めると1人で、俺の隣のシーツは冷たくなってる。

昨日は途中で意識なくなっちゃって、それからは覚えてない。

体は綺麗になってる。
京本がしてくれたのかな…。

ベッドの横には置き手紙が一枚。

『先に出るから、鍵、閉めといて。ゼリー入ってる』

京本に初めて抱かれた日。

体の負担が凄かったのか、声はガラガラ、体は怠くて起こせないし、微熱まで出た。

京本が食べろって買ってきてくれたグレープフルーツがたくさん入ったゼリー。
冷たくて、甘酸っぱくて…美味しかった。
なぜかそのゼリーだけ、食べられた。

いつも京本の部屋に来る日にはそのゼリーがある。
俺の好きなゼリーをいつも冷蔵庫に入れててくれるのは何故？
少しは俺のこと思ってくれてるのかな…。

今日は午後からメンバーとのYouTubeの企画会議の仕事しかないはずだけど…京本は、何かあるのかな…。

俺は自分と京本の汗にまみれたシーツだけでも洗濯しようと、気怠い体を起こした。

会議室でジェシーにキスマークを指摘され…恥ずかしいやら、ありがたいやら…。

振り返ると、そこには京本と樹がいて。

ズキッ。

そっか…今日、京本は樹と約束があったんだ。

俺で性欲処理した後は、樹と仲良くしているんだって思ったら胸がズキズキと痛んだ。

いつもは仲良くしてる京本と樹を見ても、なんとか平静を保っていられるけど、
今日は、
今は、
…なんだか…無理そう。

俺はその場にいるのが苦しくて、部屋から出て行った。