３７ お城 北斗side ページ39
あれから大我と恋人ごっこが始まった。
大我に俺は何をしたらいいのか聞いてみた。
『北斗はそのままで俺に甘やかされてなさいって。それが北斗の役目だよ』
としか大我は言わないから…俺は具体的にどうしていいか分からなかった。
大我はいつも午前中に王子の仕事をして午後には俺の元に来てくれる。
でも今日は忙しくて来れないそうだ。
俺は大我がどんな仕事をしてるのかすごく気になったので、大我の様子を内緒で見に行く事にした。
こっそり大我の執務室をのぞき見すると大我は沢山の書類に囲まれて大臣たちと仕事をしていた。
お城で働いているみんなに聞いたら、午後も街の視察に行き、隣の国に使者とも面会があるそうだ。
大我って、こんなに忙しいんだ。
それなのにいつも歩く練習を一緒にしてくれたり、俺が寂しくない様に側にいてくれてるんだ…。
夜になって大我が部屋に戻ってきた。
「北斗？なんか元気ないね。今日は忙しくて北斗のそばに居られなくてごめんね」
俺は窓からお月様を見ていた。
今日のお月様は半月。
「…大我、いつも忙しいのに俺に付き合わせてごめんなさい」
「ん？大丈夫だよ。急にどうしたの？」
「大我のお仕事、今日見てたの。凄く忙しそうだったから…」
大我が笑った。
「なんだ、そんなこと、全く問題ないよ。むしろ北斗と一緒にいれるから頑張れる」
「そうなの？」
「そうだよ。こっちおいで…」
大我が腕を広げたところにそっと体を預ける。大我は俺をギュッと抱きしめた。
「北斗を補給させてね」
大我からはいい匂いがしてその匂いに包まれるとホッとする。
綺麗でカッコよくて…人間だけど優しい。
「北斗…目を閉じて」
「うん」
大我に言われるがままに目を閉じると、唇に何か柔らかいものが当たった。
えっ？
思わず目を開けてしまった。
すると大我の顔が間近にあり、大我の唇が俺の唇にくっ付いていた。
大我は何度も唇を啄む様に重ねてきて、チュッて音と同時に離れていった。
「あ…」
「北斗…嫌だった？」
「ううん…いやじゃない…」
「じゃあ、もう一度。今度はちょっと深いやつね。怖くないから」
「うん…」
大我がまた唇を重ねてきて、唇を喰み、口の中を舌で優しく撫でてきた。
「あ、ん…んっ…」
なんだかフワフワして気持ちいい…。
なんか体がトロトロに溶けそう。
「北斗、可愛い。これが恋人のキスなんだよ。恋人だからこれからは毎日しようね」
大我は唇を離すとギュッと俺を抱きしめた。
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おゆまる(プロフ) - 名もないさん» 早速なおしました！教えて頂きありがとうございました！ (2021年9月18日 18時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
名もない - 36お城の「練習しようよ」が「練習ようよ」になってます！ (2021年9月18日 17時) (レス) id: 41a47282a9 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - リおさん» コメントありがとうございます！めっちゃ面白いって言っていただけて嬉しいです(o^^o)他のお話も読んでいただいてるんですね、嬉しいです！更新は不定期になりますが頑張ります！ (2020年6月8日 9時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
リお(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです（ ; ; ）更新頑張ってください…！おゆまるさんの作品全部大好きです…！！ (2020年6月3日 21時) (レス) id: 1a67c38f2a (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！ほくちゃん…初恋に戸惑ってます。すれ違いってツラいですが、ほくちゃんには最後は幸せになってもらう予定です！ 更新頑張ります(o^^o) (2020年5月31日 16時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年4月5日 23時
