１２ 浜辺 大我side ページ13
次の満月…
俺はまた夜中に城を抜け出し、あの入り江に来ていた。
しばらくすると海から人魚たちが浜に向かって泳いできた。
この前と同じ３人の人魚だった。
３人の人魚たちは仲良く浅瀬で遊んでいて、人魚たちは月の光と弾ける水しぶきでキラキラと輝いていた。
特に黒髪の人魚は眩いばかりに輝いていて…一目見たら視線を奪われ、惹きつけられて目が離せなかった。
「北斗」と呼ばれてる黒髪人魚は、茶色髪の少し幼い感じの人魚をとても可愛がっている様子だった。
常に優しい眼差しで見守ってる様子が遠目からもよく分かる。
しかし、気になるのは桃色髪人魚。
桃色髪人魚は、他の2人の人魚たちとは違い凄く周りを見てる。
一見すると他の2人と同じように楽しそうにしてるけど、2人の人魚には気付かれないように周囲を警戒している。
迂闊に近づいたら…逃げられてしまうかもしれない。
俺は気づかれないように、人魚たちの話し声が聴こえるギリギリの場所まで気をつけながら近づいていった。
「…西の…から…ジェシーの結婚相手にどう…話がきてる…北斗か慎…のどちらか…だ…」
はっきりとは聞こえないけど…結婚する話をしているみたいだ。
黒髪人魚…結婚しちゃうのか？！
なんか、ヤダな。
あの人魚に他の男の手が触れるなんて…嫌だ、許せない。
俺以外の男に触れさせたくない！
自分の胸の奥からモヤモヤとした、どす黒い感情が湧き上がってきた。
「…次の…月は…2人で…こよ…な、しん…ろ？」
ん？なんだなんだ？
茶髪人魚は黒髪人魚に何か訴えてる様子だが…。
黒髪人魚は最初は困った様子だったけど、最後には幼い人魚を撫でながら微笑んでる。
話が聞き取りずらかったけど、どうやら次の満月は２人で来るみたいだ。
１番しっかりしていそうな桃色髪人魚が次の満月には来ないみたいだ。
もしかしたらチャンスかも！
人魚は警戒心がとても強いって言ってたから少しでも隙があるタイミングが欲しかった。
俺は少しでも黒髪人魚に近づきたかった。
黒髪人魚がどんな子か知りたい。
君と話してみたい。
君はどんな事が好きなの？
嫌いなことは何？
君は人間は興味ある？
やっぱり人間は怖いって思うの？
もう遠くから見てるだけじゃ足りなかった。
「知りたいんだ。君を…捕まえたい」
俺はその欲求を抑えられなかった。
どうやって君を捕まえようかな？
俺は次の満月に、
黒髪人魚を捕まえようと…作戦を考えることにした。
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おゆまる(プロフ) - 名もないさん» 早速なおしました！教えて頂きありがとうございました！ (2021年9月18日 18時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
名もない - 36お城の「練習しようよ」が「練習ようよ」になってます！ (2021年9月18日 17時) (レス) id: 41a47282a9 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - リおさん» コメントありがとうございます！めっちゃ面白いって言っていただけて嬉しいです(o^^o)他のお話も読んでいただいてるんですね、嬉しいです！更新は不定期になりますが頑張ります！ (2020年6月8日 9時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
リお(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです（ ; ; ）更新頑張ってください…！おゆまるさんの作品全部大好きです…！！ (2020年6月3日 21時) (レス) id: 1a67c38f2a (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！ほくちゃん…初恋に戸惑ってます。すれ違いってツラいですが、ほくちゃんには最後は幸せになってもらう予定です！ 更新頑張ります(o^^o) (2020年5月31日 16時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年4月5日 23時
