番外編 遅れてきたバレンタイン�� ページ19
「だ、ダメ！京本にはまた今度ちゃんとしたお店のチョコ買うから…バレンタイン渡せなくてごめんね…」
「へ？このチョコはくれないの？」
「…これはきっと美味しくないと思うから…今度、ブランドチョコ買って渡すね」
「いや。俺はこれが欲しい。北斗の作ったチョコが食べたい！」
「でも…」
「だめ？」
ウルウルな目で見つめてくる京本。
ううっ…その顔されたら弱いんだよ…。
「…いいけど…本当に美味しいか分からないからね？」
京本はニコニコしながら「いただきます」と言ってチョコを一粒口に入れた。
「…ん〜うまい！美味しい！」
京本が凄く目を輝かせながら「美味しい、美味しい」と言ってチョコを食べた。
「ほ、本当？」
「本当だよ！北斗は味見しなかったの？」
「うん…」
「北斗も食べてみなよ、ほら口開けて？」
京本に言われて小さく口を開けると…
「ん…んんっ…」
京本が唇を重ねてきた。
キス…するの？
そう思っていたら小さなチョコの塊が口内に入ってきて…
「んぁ…ん…」
チョコが京本の舌と俺の舌の間で溶けていく。
熱くて…
濃厚で…
甘くて…
頭がクラクラするよ…
京本の舌と自分の舌が絡まり…深い深いキスになる。
クチュ…。
チョコが全部溶けて無くなり…京本の唇がそっと離れていく。
「…ん……はぁ…」
ため息と、力の抜けた体。
「北斗…ご馳走様、チョコありがとう。北斗も味見してどうだった？美味しかったでしょ？」
京本は俺の唇をそっと人差し指で撫でる。
「…京本…もう、ばかぁ…」
「ふふふ…北斗、可愛いなぁ」
京本に可愛いって言われて、なんだか物凄く恥ずかしくなる。
きっと俺の顔…赤くなってる。
だからそれを見られないように京本に抱きついて顔を隠してしまう。
「…京本、あのね、俺…京本に会いたかったんだ…2週間も、会えなくて……」
「会えなくて？」
「…ん…寂しかった…」
そう言った瞬間、優しい抱擁ではなく、強い力で抱き締められ、京本のαフェロモンも急に濃くなった。
「俺も。俺もだよ…北斗に会えなくて寂しかったよ…」
「うん…」
俺たちはしばらくお互いを抱きしめ合って、お互いにその存在を感じ合っていた。
そして、
「今日は、ゆっくり遅れてきたバレンタインを堪能させてね？」
京本はそう言って、またチョコを自分の口に一粒放り込むと、再び俺の唇を塞いだのだった。
♡♡♡
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おゆまる(プロフ) - 栢木 紡麥さん» 更新のたびに初めの方から読み返していただいていたなんて感激です！番外編も楽しんでいただけたら幸いです😊 (2022年10月7日 12時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - みみこはさん» ありがとうございます！番外編の2人にも癒されていただければ嬉しいです😊 (2022年10月7日 12時) (レス) @page21 id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
栢木 紡麥(プロフ) - 完結おめでとうございます！大好きな作品で話が追加される度に初めの方から見返していたので悲しい気持ちもありますが、番外編の方も楽しみにしています (2022年10月6日 23時) (レス) @page20 id: bb37474c14 (このIDを非表示/違反報告)
みみこは - 本編完結おめでとうございます！いつも2人に癒されておりました😊番外編も楽しみにしています！ (2022年10月5日 22時) (レス) @page19 id: 36f66a6694 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - Mizukiさん» 更新、楽しみにして頂いていたんですね！ありがとうございます😊番外編も楽しみにお待ちくださいませね。 (2022年10月4日 17時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2022年6月12日 11時
