プロポーズは突然に！ ページ13
京本とタクシーで降り立った場所は都内の一等地にあるいわゆる高級マンションの目の前だった。
外観がシックな感じの素敵なマンション。
京本は「行こうか」って言うと俺の手を握ると躊躇いもなくマンションの中に入って行った。
「えっ？…あっ、ま、待って…」
京本に手を引かれるまま付いて行くとマンションのフロントにはコンシェルジュの人がいて「おかえりなさいませ、京本様」と京本に言うと、にっこり微笑みながら俺にも頭を下げてくれた。
「俺の『番』の北斗だから、よろしくね」
「はい、京本様、承知致しました。では早速北斗様の認証手続きをさせて頂きます」
俺は京本とコンシェルの人に促されるままに静脈認証、虹彩認証、指紋認証の手続きをあっという間に済ませたのだった。
訳が分からない…。
京本の服の裾をクイっと引っ張った。
「ねぇ、京本…これって…？」
「あ、…うん、北斗もうちょい付き合って？」
全部言う前に京本に腰に手を当てられ、まるでエスコートされるようにマンション内に入りエレベーターに乗せられた。
これは一体なんだろうか。
京本は俺をどこに連れて行くつもりなのか…？
ポーンという柔らかな響きと共にエレベーターが止まった。
「北斗、こっち」
エレベーターを降り立った足元に見るからに高級な絨毯。
そしてドアが一つだけあった。
え？もしかしてここってワンフロアに一戸だけなの？
京本は俺の手を引きながらドアを開け、部屋に入るように促して来た。
京本が出してくれたふかふかのスリッパを履いて白とシルバーを基調とした品の良い廊下を歩いていくと広いリビングに突き当たった。
そしてその窓からは綺麗な夜景が眼前に広がっていた。
「うわっ…綺麗…」
窓辺にパタパタと思わず近寄って夜景に見入っていると、京本がふふふって笑いながら背後から俺を抱きしめて来た。
「北斗…気に入った？」
「うん…！凄く綺麗だね…このお部屋も夜景も…」
「良かった…！…あの、あのさ、北斗、これ…」
背後から抱きしめるように伸びて来た京本の手には小さな箱が握られていて、俺の掌にその小さな箱をそっと乗せたのだった。
「北斗…俺たち『番』にはなった。でも『番』契約だけじゃ欲張りな俺は足りないんだ。ちゃんと籍も入れて北斗を俺の伴侶にしたい。だから…俺と結婚して下さい」
小さな箱を震える手で開けると、そこにはキラキラと眩い輝きを放つダイヤの指輪が鎮座していた。
.
プロポーズのお返事は？→←あなたの部屋に行ってもいいですか？
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おゆまる(プロフ) - 栢木 紡麥さん» 更新のたびに初めの方から読み返していただいていたなんて感激です！番外編も楽しんでいただけたら幸いです😊 (2022年10月7日 12時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - みみこはさん» ありがとうございます！番外編の2人にも癒されていただければ嬉しいです😊 (2022年10月7日 12時) (レス) @page21 id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
栢木 紡麥(プロフ) - 完結おめでとうございます！大好きな作品で話が追加される度に初めの方から見返していたので悲しい気持ちもありますが、番外編の方も楽しみにしています (2022年10月6日 23時) (レス) @page20 id: bb37474c14 (このIDを非表示/違反報告)
みみこは - 本編完結おめでとうございます！いつも2人に癒されておりました😊番外編も楽しみにしています！ (2022年10月5日 22時) (レス) @page19 id: 36f66a6694 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - Mizukiさん» 更新、楽しみにして頂いていたんですね！ありがとうございます😊番外編も楽しみにお待ちくださいませね。 (2022年10月4日 17時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2022年6月12日 11時
