ほくとを愛でる３ (ページ3)

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許婚と恋愛結婚③ ページ3

今日はついに叶う、両家悲願の結婚式。

緊張しながらも手を引いて半歩先をゆっくり歩いてくれた大我さん。

白一色で身を包んだ僕を大我さんは、ずっと褒めてくれた。

「北斗さん、綺麗だよ」

「大我さんの方が…綺麗です」

「ふふふ…じゃあ、美男子同士の結婚だね。産まれてくる子供が今から楽しみだね」

「た、た、大我さん…！？」

「さあ、北斗さん、俺の花嫁になる時がきたよ」

「大我さん…」

大我さんは僕の左手を取り、銀色に輝くシンプルな指輪をゆっくり嵌めてくれた。

そして、ゆっくり顔が近づいてきて…

誓いの口付け。

それは、僕と大我さんの初めてのキスだった。

そして、その日の夜。

大我さんとの初夜。

ベッドの上でカチコチに緊張している僕の手を握りながら、大我さんは優しい口調でゆっくり話始めた。

「北斗さん、俺たちは産まれた時からの許嫁だったし、家の為の結婚だ。
この結婚は…逃れられない結婚だったから俺は結婚なんかに期待していなかった。
だけど…北斗さんに出会ったあの日から俺は変わった。
君はとても可愛らしかった。
そして、優しくて真面目な性格がその姿から滲み出ていた。
一目見て惹かれたんだ。
そして、君に出会った日から2年間、君を知る度にもっともっと好きになった。
俺の為に花嫁修行を頑張っていてくれたの、俺はちゃんと知ってるからね。
ありがとう北斗さん」

「大我さん…ぐすん…」

涙が滲んでくる。

大我さんは僕をちゃんと見てくれていた…。

「なんで泣くの？」

「…嬉しくて…」

大我さんは優しく抱き締めた。

「幸せにするよ…”北斗“…」

「大我さん…」

大我さんに、初めて”北斗“と名前を呼び捨てされて…本当に大我さんのお嫁さんになったのだと思った。

その夜は…甘い痛みに貫かれ…一晩中、大我さんに「北斗、北斗、愛してる」と名前を何度も呼ばれながら大我さんの愛を受け止め続けた。

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