桃の国バージョン12〜後宮の秘密〜 ページ38
「北斗はさ、自分をちゃんと知った方がいいよね。北斗はね、美人だし可愛いよ。しかも容姿だけじゃない。中身もいじらしくて可愛らしいし、まあ、真面目すぎるところはあるけどね…」
「た、大我王子…それは、言い過ぎです…私は自分のことをよく知ってますから…」
「もう！本当にさぁ…！分かったよ、北斗は言葉で話すより実際に目で見た方が早いね。ほら、おいで！」
北斗姫は大我王子にいきなり抱き上げそのまま歩き出した。
「た、大我王子…どこに、行くのです？！私を、おろしてください！」
「やだ。これから後宮内を探検するから全部見て回ろうね。しっかり俺に掴まってないと…落としちゃうかもよ？」
北斗姫は慌てて大我王子にしがみ付いた。
大我王子はそんな北斗姫にニッコリ笑いながら歩みを進めた。
後宮内は広くて、ちょとした散歩だった。
しかも歩いてるのは大我王子だけで北斗姫は大我王子に抱き上げられたまま。
北斗姫がどんなに下ろしてくれと言っても大我王子は抱き上げたまま北斗姫を下ろすことはなかった。
何十部屋もある後宮の部屋を一つ一つ開けて見て回るが、そのどれもの部屋に住んでいる者はおらず、不思議な事に部屋は空っぽだった。
「北斗、この部屋で最後だよ？」
最後の部屋を開けてみるが、やはりそこにも誰も住んでおらず空っぽの部屋だった。
「…？大我…王子、これは…？」
「ふふふ…北斗、なんか不思議そうな顔してるね…？」
「はい…あの、なんで後宮に誰もいないのですか…？その、他の側室方は…？」
「この後宮の住人は北斗1人だよ」
「え…？！私、1人…？側室方は…？他の寵姫は…？」
「いないよ」
「…本当に？後宮に、わたし、1人…？」
「そうだよ、俺の後宮には、北斗1人しかいないんだよ。側室も寵姫もいない。
これからも増える予定はない。あ、増えるとしたら…俺と北斗の子供はあり得るかな？」
大我王子は北斗姫をいたずらっ子のように笑いながら下ろして、2人は向き合った。
「だから最初に対面した時に北斗に聞いたでしょ？
“俺の後宮に入るって意味、理解してるよね？覚悟を決めて『桃の国』に来たんだよね？”ってさ。
俺の後宮には北斗1人しかいないから俺の溢れんばかりの愛情を1人でしっかり受け止める覚悟があるか？って意味で聞いたんだけどね…。
どうも話が噛み合わないし、なんか変だとは思っていたけど…やっぱり伝わって無かったんだね」
大我王子は北斗姫を優しく見つめながらそう言った。
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おゆまる(プロフ) - 950618さん» コメントありがとうございます(^-^)私も「桃の国」バージョンを早く書きたいなと思いながら最後にとっておきました(o^^o)大我王子の後宮に入る北斗姫をお楽しみにしていてくださいね！ (2020年8月11日 22時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
950618(プロフ) - 桃の国バージョン待ってました！北斗姫どうなるのか楽しみです！ (2020年8月11日 12時) (レス) id: deccfec011 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - やんちゃるもんちゃさん» コメントありがとうございます。虜になったなんて言って頂いて…！ありがとうございます！これからもお付き合いいただければ嬉しいです(o^^o) (2020年7月5日 20時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
やんちゃるもんちゃ(プロフ) - BLに興味のなかった私が一夜にして虜に…おゆまるさん恐るべし (2020年7月5日 13時) (レス) id: 3f51932bf1 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます！私の書くきょもほくを好きになっていただき嬉しいです(o^^o)更新、不定期になりますが頑張ります！ (2020年5月22日 20時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年5月19日 17時
