桃の国バージョン５〜白い結婚？〜 ページ31
結婚式を無事に終え、そのまま侍女たちに連れて行かれ身体中を磨かれた。
今夜は初夜。
これから大我王子の後宮に入る。
桃色のレースの夜着を着せられ、薄い夜のお化粧をされた。
このレースの夜着は恥ずかしいくらい薄く、体の線が丸見えで、むしろこの夜着をきている方がいやらしく見えてしまうのではないかと思ってしまう。
侍女に連れて行かれた部屋には大きな寝台があり、そこで大我王子を待つように言われた。
北斗姫はため息をつきながら今日の結婚式のことを思い返していた。
なんであんな風にキスをしたのだろう。
自分が結婚式の真っ最中にぼんやりしてしまったお仕置きなんだろうか。
大我王子が言ったように、今更この結婚をやめたいだなんて思ってはいない。
これは国と国との結婚式だから、私は逃げることなどはしない。
だから、今夜の初夜も義務だと思っている。
大我王子に対しては、寵愛するお姫様方がいるのにこんな年増の私を相手にするなんて…気の毒な話だと思ってる。
この結婚は、国と国との結婚だから、私たちは白い結婚でもいいのだ。
そうだ、大我王子に話してみよう！
無理をして私に寵を下さらなくても大丈夫だって。
北斗姫がそんな事を思っていると、部屋の扉が開き大我王子が部屋に入ってきたのだった。
「北斗姫…待たせちゃったかな？」
大我王子は優しく声を掛けながら北斗姫の隣にやってきた。
「いえ…大丈夫です…」
「もしかして、緊張してる？」
大我王子は結婚式の時に睨むように見つめていた顔とは違い、優しい笑顔を北斗姫に向けた。
「い…え、は、はい…スミマセン…」
「そうだよね、初めてなんだもんね。大丈夫だよ、優しくするから。ねぇ、北斗って呼んでいい？」
「は、はい。…あ、あの…大我王子…あの…」
「ん？なーに、北斗？」
北斗姫は思い切って、さっきまで考えていた事を大我王子に切り出した。
「あの…無理しなくて…大丈夫です。私、白い結婚でいいので！」
「えっ…？何、言ってるの…？！」
「ですから、結婚式はもう済ませた事ですし…私たち、白い結婚でいいかと。その方が大我王子に…キャッ！」
北斗姫は大我王子にいきなりベッドに押し倒された。
「白い結婚…？何それ、ありえないんだけど…！」
大我王子は眇めた目で睨むように見下ろしながら、北斗姫をベッドに押さえ付けた。
※注釈
白い結婚…初夜をすませない結婚ということ
寵…特別可愛がるということ
桃の国バージョン６〜正妃の役目〜→←桃の国バージョン４〜結婚式〜
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おゆまる(プロフ) - 950618さん» コメントありがとうございます(^-^)私も「桃の国」バージョンを早く書きたいなと思いながら最後にとっておきました(o^^o)大我王子の後宮に入る北斗姫をお楽しみにしていてくださいね！ (2020年8月11日 22時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
950618(プロフ) - 桃の国バージョン待ってました！北斗姫どうなるのか楽しみです！ (2020年8月11日 12時) (レス) id: deccfec011 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - やんちゃるもんちゃさん» コメントありがとうございます。虜になったなんて言って頂いて…！ありがとうございます！これからもお付き合いいただければ嬉しいです(o^^o) (2020年7月5日 20時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
やんちゃるもんちゃ(プロフ) - BLに興味のなかった私が一夜にして虜に…おゆまるさん恐るべし (2020年7月5日 13時) (レス) id: 3f51932bf1 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます！私の書くきょもほくを好きになっていただき嬉しいです(o^^o)更新、不定期になりますが頑張ります！ (2020年5月22日 20時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年5月19日 17時
