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ジェ「先生！本当ですか？！」
医「はい、間違いありませんよ」
ジェ「先生！ありがとうございます！」
ほくちゃんの妊娠！！
驚きもあったが、嬉しさのあまり思わず先生にお礼を言ってしまった。
医「今回倒れたのも妊娠初期の体調の変化やつわり、貧血が原因かと思います。妊娠は病気ではありませんが無理せずに過ごしてくださいね」
先生は微笑みながらお大事に、と言って病室を出ていった。
病室に残された俺とほくちゃん。
「ジェシー…妊娠…だって…」
ほくちゃんは真っ赤になりながら、そっとお腹に手を当てて俺を見上げた。
「うん…ほくちゃんのお腹に赤ちゃんがいるんだね…」
ほくちゃんの手にそっと自分の手を重ねる。
「ねぇ…ジェシー…あの…俺、産んでも…いいのかなぁ…？」
「当たり前でしょ！」
「あ、あのさ、一つ確認するけど、お腹の赤ちゃんはジェシーの子なんだけど…本当にいいの？」
「は？何を今更何を言ってるの？ほくちゃんが産む子は俺の赤ちゃんに決まってるでしょ？」
俺以外の人間が、ほくちゃんの赤ちゃんのパパだなんてそんなことは有り得ないでしょ！
「ジェシー…喜んでくれるの？」
不安そうに揺れる瞳。
あぁ、ほくちゃんの悪い癖が出てる。
あんなに何度も「愛してる」と伝えてるのに愛されてる自信がなくて不安になってる。
「ほくちゃん…当たり前でしょ！最愛のほくちゃんが俺の赤ちゃんを妊娠してるなんて、最高に嬉しいよ！
これからは、ほくちゃんも赤ちゃんもしっかり守らせてね。もう絶対にほくちゃんが倒れる様なことさせないから！」
「ジェシー…！！」
ほくちゃんは手を伸ばして俺に抱きついてきた。
俺はそんなほくちゃんを安心させる様に抱きしめた。
可愛い可愛いほくちゃん。
ほくちゃんは本当に心配性だ。
俺が赤ちゃんを否定するかと思っていたのだろうか。
そんなの絶対にあり得ないのに。
「ほくちゃん、順番が逆になっちゃったけど…、俺と結婚してください。ほくちゃんと赤ちゃんを守る幸せを俺に下さい」
「…はい…！よろしくお願いします！」
破顔したほくちゃんは、瞳の端からキラリと輝く涙の粒を一つこぼしたのだった。
これからは、ほくちゃんには毎日「愛してる」と伝えよう。
不安にならない様に、愛されてると自信を持ってもらうために。
「赤ちゃん、パパはママを世界一愛してるから安心して産まれてきてね」
俺は、ほくちゃんのお腹のベビーにそっと話しかけた。
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2022年1月18日 21時
