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バージンロードをゆっくり歩き、自分の元へと一歩ずつ近づいてくる北斗。
2人だけでの挙式。
2人で選んだ純白のパンツドレスを着て、銀糸の刺繍を施したベールを付けた北斗は世界で一番美しい花嫁だった。
北斗との出会いは運命であり、必然。
運命の番ーーーαとΩ。
Ωの北斗は俺のために生まれ、αの俺は北斗のために生まれた。
北斗に出会った瞬間、自分の全てをかけて愛すべき存在を見つけた幸せを感じた。
北斗を見てるだけで胸をかきむしりたくなるほど狂おしく愛おしいのだ。
北斗を世界中の人に見せびらかしたい。
だけど北斗を誰にも取られないように隠してしまいたい。
美しい恋人の存在にいつもそんな気持ちになっていた。
でも…今日からは正式に北斗は俺のものになる。
名実共に自分の『妻』となるのだ。
静々と自分の目の前にたどり着いた北斗は、ため息が出るほど美しくいつも以上に甘い匂いがしていた。
「北斗、綺麗だよ…」
「大我…ありがとう…」
北斗のうなじには”番“の証はある。
”番“になっている俺たちは、もちろん一生一緒に生きていくつもりだったが、こうして結婚という世間からもきちんと認められる形にこだわったのは俺だった。
北斗の手を取り神父さんの前で結婚の誓いをし、互いに向き合い指輪も交換する。
そして…北斗のフェイスベールをゆっくり上げると、俺と北斗を遮っていた薄いベールという唯一の壁が取り除かれた。
北斗は俯くように伏せていた目をそっと上げ、じっと俺を見つめた。
その顔があまりにも愛らしくて、俺は北斗の頬をそっと撫でた。
「今日の北斗、本当に可愛くて綺麗だ…」
「…大我だって…凄く綺麗でカッコいいよ…」
今、俺たちの瞳には互いの姿しか写っていなかった。
「北斗…幸せにするからね」
「うん、俺も大我を幸せにする…」
俺は北斗の肩を掴み、ゆっくり顔を近づけると北斗はそっと目を閉じた。
誓いのキスーーー。
甘くて神聖な口付け。
この荘厳な教会で誓いの口付けをすれば、まるで全ての神々が俺たち2人を祝福してくれているかのような感覚に包まれた。
「北斗…愛してる！」
「大我…俺も…愛してる！」
ついに、俺たちは夫婦となったのだーーー。
そして、夫婦となった北斗と手を繋ぎながら教会を出れば…親、兄弟、親しい友人から溢れんばかりのフラワーシャワーが待っていた。
「大我、北斗、結婚おめでとう！お幸せに…！」
happy wedding♡
風邪をひいた日には甘えていいの（yellow）→←ウエディングベール（pink＋yellow・オメガバ）
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2022年1月18日 21時
