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「俺がこんなに慈しんでいるのに…なんでほくちゃんは泣くの？」
「…自信が…ない、か、ら…ジェシーの隣には…俺…相応しくない…」
「シー！それ以上は言わない。ほくちゃんは俺に相応しいよ。むしろ、ほくちゃんしか相応しくない」
「だ、だって…」
「俺はいつだってほくちゃんが大好きだよ。
俺はほくちゃん以外は見てないでしょ？
それなのに、君は何が不安なのかなぁ？
仕方ない…可愛いほくちゃんに魔法を掛けてあげる。だから目を閉じて？」
ジェシーの大きな手が後ろから伸びてきて俺の瞼を上から撫でるように隠す。
「目、閉じた？」
「うん…閉じた」
じゃあ、そのままね？と言ったジェシーは今度は俺の手を包むように握る。
そして、しばらく手を握っていたかと思うとそっと手が離れていった。
指に…違和感？
ジェシー…？
一体なに…したの？
「ほくちゃん、目を開けていいよ」
耳元で囁く君の声に従い、ゆっくり目を開ける。
そして違和感を感じた左手を見る。
するとそこには、太陽の光を吸い込み反射しながら眩いばかりに輝くダイヤの指輪が左手の薬指に鎮座していた。
恐る恐る振り返ると、いつもと変わらないお日様のような笑顔の君。
「…ジ、ジェ、シー…？！…これって…」
ジェシーは震える俺の左手を取ると、ダイヤの指輪が輝く薬指にキスをした。
そして、
俺を一生縛り付けるであろう誓いの言葉を、いとも簡単に口にするのだ。
「俺は、ほくちゃんだけだ。
ほくちゃんだって知ってるだろ？
過去も、現在(いま)も、未来も…俺はほくちゃんしか見えてないんだ。
ほくちゃんだけを生涯愛するよ。
だから…please marry me？」
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2022年1月18日 21時
