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思った通りだ。
ジェシーは優しいから俺の妊娠を知ったら責任をとって結婚すると言うだろうなと思った。
だけど、ジェシーは将来有望なんだ。
だからもっとジェシーに釣り合うような素敵な人と結ばれるべきだよ。
俺がジェシーの足枷になってはいけない。
「俺は…良くない！ほくちゃんと結婚する前提でお付き合いしたんだ！だから赤ちゃんできたのは順番が逆転しちゃったけど…嬉しいことなんだよ。
それなのにほくちゃんは、俺に妊娠したことを言ってくれなかった…悲しかったよ…」
「ジェシー…で、でもね…」
「ほくちゃんは俺が嫌い？」
そんなの、好きに決まってる。
でも…
「ほくちゃんは、ほくちゃんの我儘で赤ちゃんから父親を取り上げてしまうの？俺は父親になりたいって言ってるのに…？」
「あ…そ、それは…！」
「ほくちゃん…俺は、ほくちゃんに初めて会ったその日に恋に落ちたんだ。ほくちゃんは俺の運命の人。
避妊もしていたのに赤ちゃんができたのだってきっと神様の思し召しだよ。赤ちゃんのためにも俺と結婚しよう」
ジェシーの目は真剣だった。
赤ちゃんの為に…ジェシーと結婚しても、いいのだろうか。
ジェシーは後悔しない？
「ジェシー…俺で、いいの？」
「いいに決まってる。ほくちゃんだけを愛してるんだから…！」
ジェシーがそっと抱きしめてきた。
つわりで柑橘系の匂いしか受け付けられないのに、なぜかジェシーの匂いには心が安らいだ。
神様…
俺はジェシーに釣り合わないけど、彼が大好きです。
彼のそばにいたい。
できることなら俺が彼を幸せにしたい…。
だから彼と結婚することを許してくれますか？
ほくちゃんが予定通り妊娠した。
ほくちゃんが俺との付き合いに未来を考えていないのだと気付いた時には、俺はほくちゃんを好きになり過ぎていて、手離すなんて事は絶対に出来なくなっていた。
だから、俺はほくちゃんを逃がさないように足枷をつけようと考えた。
ほくちゃんの生理周期を覚え、排卵時期を特定した。
そしてその時期はほくちゃんを抱き潰して意識の無いほくちゃんを、更に避妊せずに抱いた。
意識の無いほくちゃんの奥の奥に子種を吐き出して、実を結ぶ様に願った。
その願いは、何度目かのチャレンジで実った。
そして、ほくちゃんは俺の腕の中が生涯の居場所となったのだ。
「ほくちゃんも、赤ちゃんも、一生大事にするから…結婚してください」
「はい…お願いします」
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2022年1月18日 21時
