検索窓
今日:15 hit、昨日:11 hit、合計:129,643 hit

ページ32

Aside


家に帰ると、拓哉はウイスキーを空け始めた。彼がお酒が好きなのは知ってるけど、今日はアルコール度数も高いし、少しペースが早い気がした。


「ちょっと、飲みすぎないようにね」


kwmr「大丈夫。僕明日休みだし。それよりさ、最近勤務すれ違ってたし一緒に飲まない?」


そんな誘いを受けて、私も缶チューハイを持ってソファーに座った。確かにここ1週間ことごとく勤務が合わなくて、ゆっくり話をする機会がなかった。


kwmr「ねえ、今日伊沢と何話してたの?」


「ん?ああ、遺伝外来のこと聞いてたんだ」


伊沢先生の話は聞いてて面白かった。細やかなカウンセリングの時の気遣いも本当にすごいと思ったし、何より飄々としている印象だったけど、本気で夫婦と向き合っていることを知って感心したのだ。


伊沢先生に教えてもらったことを話していると、拓哉は急にトンっと机にグラスをおいた。その勢いがいつもより少し荒々しい気がしてちょっと驚く。


「え?」


kwmr「ああ、ごめん。ちょっと手が滑って。他の話しよう。最近見た産婦さんとかは?」


なんだ、手が滑ったのね。口ぶりはいつも通り柔らかいから安心する。


「うーん、最近じゃないけど、あの脳死状態で出産した小林さんは印象的だったな。胎児をモニターするためにICUに通ってたでしょ。私ICUにちゃんと入るの初めてでさ。重症な患者さんをテキパキさばいていく須貝先生見てかっこいいなって・・・」


そこまで話すと今度は大きなため息をついてソファーの背もたれに沈む彼。


kwmr「・・・ねえ、それわざと?」


「え?」


彼の発言を理解する前に、彼は私の後頭部に手を回して噛み付くようにキスしてきた。彼が無理やり舌を差し込んできたから、残っていた強いアルコールが私の口の中にも広がる。

呆気にとられているうちに、ソファーに押し倒される。抵抗しようとしたけれど、体重を掛けてのしかかられているから逃げられない。深い深いキスとアルコールで私の思考も溶け始めるけれど、彼が服の下に手を差し込んできたのがわかってもう一度抵抗する。

○→←○



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
283人がお気に入り
設定タグ:QuizKnock , QK , 河村拓哉   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Arisa(プロフ) - チーズさん» コメントありがとうございます。続編は波乱の展開となってますのでお楽しみに! (2020年7月31日 21時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
Arisa(プロフ) - 山本瑞生さん» 感想ありがとうございます。少しでも皆様の心に残る作品でありたいと書いているのでとても嬉しいです! (2020年7月31日 21時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
Arisa(プロフ) - レイカさん» くっつけることが出来て私も一安心です!続編もよろしくお願いします。 (2020年7月31日 21時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - コメント失礼します…!いつも楽しく読ませて頂いています。今回のお話本当に最高でした!これからも楽しみにしてます! (2020年7月29日 2時) (レス) id: ceb60ad09f (このIDを非表示/違反報告)
山本瑞生(プロフ) - もう毎回泣きながら読んでいます!続編楽しみに待ってます! (2020年7月28日 21時) (レス) id: fd4f22733f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Arisa | 作成日時:2020年7月12日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。