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赤ちゃんの大きな産声が分娩室に響いた。
「おめでとうございます。12:42、男の子です!」
両親と赤ちゃんとの初めての対面。
生まれてきて、おめでとう。
やりきった達成感と、我が子と会えた感動で夫婦の目からは涙がこぼれ落ちた。
赤ちゃんはしっかり泣いてくれてはいるけれど、念の為NICUへとバトンタッチする。へその緒を切って蘇生台へと連れて行く。
ayk「よく頑張ったねー。えらいぞー」
赤ちゃんに付いた羊水を拭いながら彩加は赤ちゃんへ声をかける。福良先生は聴診器で赤ちゃんを聴診した。
fkr「うん、呼吸もしっかりしているし、心拍も問題ない。皮膚の色もいいから問題ないね」
新生児科医のお墨付きをもらって、赤ちゃんは母親の胸元へと移される。
「河村先生、診察お願いします」
私は母親の方も異常がないか診察してもらうために声をかける。
「出血も多くないし、傷も目立ったものはないね。佐藤さん、気分が悪かったりとかないですか?」
「はい大丈夫です。先生、ありがとうございました」
小さなわが子を胸に抱いたまま、汗と涙でくしゃくしゃになりながらも達成感に満ち溢れた笑顔で言った。
「よく頑張りましたね。君も、ようこそ」
そう言って河村先生は赤ちゃんの頭を撫でた。
fkr「じゃあ僕らはこれで」
「ありがとございました」
NICUの2人は立ち去る。
kwmr「何かあったら、また連絡して」
そう言い残して、河村先生も分娩室を出た。
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たぴおかみるくてぃー(プロフ) - Arisaさん» いえいえ、お役に立てて何よりです。いや〜この作品何回読んでも感動。何度も読み返すことでどんどんこの作品の奥深さが感じられるんですよ(ちょっとよく分かんないですよね、すみません)やっぱり命を取り上げる作品は考えさせられますね。長々とすみません (2020年10月6日 0時) (レス) id: cf3c86d772 (このIDを非表示/違反報告)
Arisa(プロフ) - たぴおかみるくてぃーさん» 誤字の指摘、ありがとうございます。修正しますね。今も読み返していただいて、ありがとうございます! (2020年10月5日 20時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
たぴおかみるくてぃー(プロフ) - お久しぶりです!読み返してたら、誤字を見つけました。協会→教会ではありませんか? (2020年10月5日 8時) (レス) id: cf3c86d772 (このIDを非表示/違反報告)
たぴおかみるくてぃー(プロフ) - Arisaさん» 続編の更新楽しみにしてます!!私も医療系書こうかな(;−ω−)ウーン (2020年8月1日 20時) (レス) id: cf3c86d772 (このIDを非表示/違反報告)
Arisa(プロフ) - たぴおかみるくてぃーさん» 医療系小説を見かけなかったので、書いてみちゃいました。続編が更新中ですので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです! (2020年8月1日 20時) (レス) id: 791f405f1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Arisa | 作成日時:2020年6月25日 20時